マツモ
暮らしとの関わり
 子どもの頃にはタネ(家の脇の池)
やため池などに普通に見られたが、最近はほとんど見かけないようになった。「キンギョグサ」と呼んで親しみをもった植物であった。
 水中ではブラシ状に細い葉を広げて美しいが、取り出すと哀れな姿であったことが子どもの頃の記憶にある。
 筆者の家のタネ(ため池)にも、たくさん生えていた。そのマツモの間をたくさんの水中生物がうごめいていた。→子どもの暮らし
 ミズカマキリ、ヤゴ、タイコウチ、ミズスマシ、マツモムシ
かまれると雷が鳴るまで離さないなどと怖れられたヘビトンボの幼虫など今でも目に浮かぶほどだ。しかし、現在の村の家々のタネを観察するにほとんど水中昆虫の姿はみられない。
 筆者の観察するところではこうした水中昆虫の減少の最大原因の一つにアメリカザリガニ増加にあるように考えられる。
 また、本題のマツモの減少の原因は、農薬使用など生育環境の悪化にあると思われる。
 それにしてもこれだけ石黒地区の隅々まで歩いている筆者の目に触れないとはまさに石黒ではウキクサと共に絶滅危惧種としてよいのではないか。来年(2011)は重点的に観察してみたい。
 市街地周辺の池でマツモの大群生に出会った。そこにはミズオオバコも自生しているが、自然愛好家の個人が管理されているとのことである。
今後、雄花と雌花を観察してみたい。

(写真2005.9.2 居谷)


               繁茂したマツモ


写真2011.8.9畔屋

写真2011.6.18 藤尾(隣村−上越市)

解 説
マツモ科
 全国の池や川に自生する多年草
 茎は長さ20〜80pほど基部は泥の中に入っているが普通の根はなく〔枝の変化したもので支えられている〕細長い円柱形でまばらに枝分かれする。もろく切断されやすい。
 葉は節ごとに輪生して、柄はなく長さ1〜2pほどである。数回、二股に分かれて裂片は針状形で表面は、かぎ状に曲がった小さい鋸歯がある。托葉はない。
 花期は6〜8月。葉の付け根に柄のない紅色をした小さな花を1個つける。
 花には雄雌の別がある。ともに8〜10片に深く裂けた宿存性総包があり裸花花被はない。雄花は多数の雄花から出来ていて花糸はほとんどなく、ヤクは群生し長楕円形で先に2個の小さな尖った突起がある。
 雌花は1個の雌しべから出来ていて、子房は長卵形で先には宿存性のカギ形の花柱が1個ある。
 そう果は楕円形で長さ4〜5o基部に2本の長いトゲがある(下写真)
 冬は植物体は枯れるが枝の先端にできた越冬芽が残り翌年春に発芽する。
 名前の由来は葉の様子が松に似ていることによる。



     自然の水中のマツモ

写真2011.8.9畔屋

      マツモ果実

写真2011.8.9畔屋

       葉の鋸歯

写真2011.8.9畔屋