アオサギ | |
暮らしとの関わり 石黒では、十年ほど前から見られるようになった鳥である。 姿は大形で美しい鳥であるが池の鯉やフナを捕ったり、田植後の田に入り苗を足場にして歩き回るという迷惑な鳥でもある。(参考画像) しかし、市街地周辺の農家の人に聞いて見るとアオサギより、カルガモが植えたばかりの田に番いで降りてかき回される被害のほうが気になるとのことだ。なお、アオサギは昭和中期の頃には見かけなかったとのこと。最近とくに増えているとのことだ。 また、池の中で辛抱強く魚が浮遊するを待って捕り尽くしてしまう。今では、石黒では害鳥として大変嫌われている。 昔はトキが害鳥として大変に嫌われたことも、このアオサギから想像できる。 筆者は石黒の生家の跡に作った池に金魚を飼って防鳥網を張っているが、アオサギは時々やってくる。一度アオサギに襲われると、金魚たちは水を濁したり、水草の影に隠れたりしてしばらく姿を見せないようだ。 それは、ともかく、飛翔する姿は美しい。→参考写真 昨日(2015.2.22)は、温かな小春日和で、午後から軽井川方面に樹木の冬芽の撮影に出かけた。途中、水田にいた一羽のアオサギと出会った。アオサギはゆっくりと歩き回り餌をついばんでいた。ところで、今頃の季節に水田で獲られる餌とはどんなものであろうか。30mほど先方で確認もできなかったが、数歩近づくと急に飛び立った。飛翔する鳥影を追っていくと林の向うに消え去った。振り返ると未だ厚い雪に覆われ真っ白な米山が耀いて見えた。→画像資料YouTube 昨日(2015.4.12)以前にH氏から聞いていたアオサギのコロニーを見に出かけた。昨年まで、コロニーが作られている落葉樹を覆いかくしていた杉の木が伐採されたために道路側から丸見え状態となっていた。観察するには有難いが鳥達にとっては、どうであろうか。近くの住民の話ではこの林に外に2箇所コロニーがあり、そちらに移動したものもあるようだとの話であった。しかし、この日に撮影したコロニーの巣の写真を見る限り大方の巣で抱卵が行われているようだ。(※この2年後、2017年現在では特にコロニーには変化はないようで安堵している) 今日(2015.4.16)は藤井方面に撮影に出かけた。市街地の桜はすっかり散ってしまったが藤井城址の桜は散り始めの今が一番の見ごろである。途中、トラクターによる水田の春耕があちこちで行われていた。そこには決まってアオサギやカラスが見られた。彼等にとってもうれしい恵みの季節に違いない。 写真2018.5.12藤井 田かきの終わった水田で ビデオ資料→コロニーの様子 ビデオ資料→春耕と鳥たち ビデオ資料→餌をついばむアオサギ ビデオ資料→番であろうか 杉の木の梢に止まるアオサギ 写真2007.6.25下石黒〔中央の個体は一回り大きい〕 川で魚をねらうアオサギ 写真2009.6.16下石黒滝の淵堰堤 ダイサギ(右)とともに 写真2015.2.6吉井 石黒の自宅跡の池のザリガニを求めて訪れた個体 写真2019.3.26 下石黒 コロニー 写真2015.4.12柏崎市街地周辺 つがいで日向ぼっこのように見える 写真 2018.3.3 下藤井 池のそばの木の枝にとまった個体 写真2007.6.25下石黒 青田でチュウサギ(右)と共に 写真2018.07.14田塚 人家の庭先にやってきたアオサギ 写真2020.8.29 田塚 |
解 説 サギ科 日本全国に分布し北海道では夏鳥、本州、四国では漂鳥または留鳥として繁殖している。 同科他種を含めた集団繁殖地(コロニー)を作って繁殖する(左下写真)。雄が巣材を集め、雌が樹上に木の枝を組み合わせた皿状の巣を作り、4〜5月に3〜5個の卵を産む。同じ巣を翌年も補強して使う習性がある。 全長約95cm。大きなものでは羽を広げると160cmにも達しツルと見間違えられることもある。日本最大のサギ科の鳥。 背は青灰色で首部は白いが目の上から後頭と羽の先は黒い。親鳥には冠羽がある。飛びながら時々「クェー」という鳴き声を発する。 食物は主に魚類、カエル、ザリガニや大形昆虫など。つがいで生活し繁殖は他のサギ類と集団で行う。繁殖期にはくちばしや脚が桃色に変わる。 名前の由来は灰色〔灰色は古語ではアオ〕の羽の色による。 飛翔時横姿 写真2005.1.2上石黒 写真 2017.11.5 田塚 前から見た姿 写真2015.6.18藤井 後から見た冠羽 写真 2018.5.15藤井 頭部の様子 コロニーのアオサギたち ダイサギ 写真2015.4.12市街地周辺 市街地で 写真2017.9.30 柳田 早春の水田で 写真 2018.3.3 下藤井 水田の脇で 写真 2018.5.25藤井 下方から見た姿-1 写真 2024.9.28 松美町 下方から見た姿-2 写真 2024.9.28 松美町 |