カワラマツバ | |
暮らしとのかかわり 2年前から柏崎市の海浜植物の撮影を始めたが、未だハマウツボとカワラマツバには出会うことができないでいた。 今日、図書館での古文書講座後、久しぶりに荒浜海岸付近を歩いたところ、ネムノキの花が西日を透かして美しいので撮影しようと立ち止まると、足元にカワラマツバの白い花が目についた。周りにはハマゴウやマルバシャリンバイが迫るように生えていた。 こうして思わぬ時に思わぬ所で出会うことができたことは、まさに「お陰様」と言うべき幸運なことである。 花の形は、目を近づけて見ても、その形をつぶさに確かめることができないほど微小である。しかし、これほど小さな花でも沢山寄り集まってつくと、けっこう豪華にみえる。 花には香りがあるとのことで、嗅いでみると上等な線香にも似た上品な香りであった。 果実は双頭状とあるが、WEV上で確かめるとオオイヌノフグリの果実、いわゆる陰嚢形のようだ。今後、是非実物を観察したいものだ。 一昨日(2013.9.20)米山小学校の海浜植物観察園を訪れて双頭状の分果を見ることができた。(右下写真) 日本植物誌では「花が淡白色で葉の上面が平滑となり、短毛のないものをカワラマツバという」という解説が「キバナカワラマツバ」の項にある。 写真2013.7.8荒浜 花期 写真2015.7.10米山小観察園 花序の様子 写真2013.7.8荒浜 種子散布後 写真2013.9.20米山小観察園 |
解 説 アカネ科 本州から九州のやや乾いた日当たりのよい草地などに自生する多年草。 茎は直立して高さ60pほど、稜があり堅くて細毛がある。アカネのような鉤状の毛はない。 葉は長さ2〜3p、幅5〜3mmの線形で輪生状に見えるが、実は対生。葉と同形に発達したの托葉を含めた6〜8片がほぼ同じ場所に車軸状につくため輪生に見える。葉の先端は針状で縁は反り返る。 花期は、6〜8月。枝の上部に小さな白い花を集めてつける。 花冠は4裂、雄しべは4個。花冠の下に合着したような2個の丸い子房がある 果実は非常に小さい分果で双頭状で毛はない。 名前の由来は「川原松葉」で川原などに多くみられ、葉の形が松葉に似ていることによる。 葉の表裏 写真2013.7.8荒浜 輪生状の葉(苞を含む)写真2013.7.8荒浜 |