フタリシズカ

暮らしとの関わり
 石黒では、杉林や雑木林の中に普通に群生が見られる。→参考写真
 ヒトリシズカは早春に白いブラシ状の花をつけ若葉も光沢があり美しいのに比べ、フタリシズカは葉に光沢がないばかりか、花も地味である。
 しかし、このヒトリシズカ〔右下写真〕に比べ清楚なところが好まれてか、茶花〔6月の花〕とされる。
 また、二本の花を能「静御前」の静御前とその亡霊にたとえたという名前の由来にも興味深いものがある。→資料「静御前」
 筆者が、今まで観察したところでは石黒のフタリシズカは花穂が1本のものが多く、場所によっては2本のものが少ないこともある。
 ちなみに、ヒトリシズカは今のところ石黒では確認していない。

 本ページの写真は、筆者の所有の杉林の中にある群生の個体を撮ったものであるが、この林は国道353号線の改修工事で切り払い道路となることになった。本ページの一番下の写真は先日(2014.10.26)、境界線の確認に行ったとき撮影したものである。
 この林には、トチバニンジンハイドクソウの群生もあった。
 伐採したスギの木は、筆者が中学生のころから、毎年、父とロープで木起こしをした思い出のある林でもあり残念でならない。
 また、植物は、こういう事態となっても、動物のように場所を自ら移動できないところが哀れにも思われる。
 ちなみに、杉の原木は今(2019)では買い手もなく補償金額は15万円にも満たない。故郷の道路整備のためであるから不平は言えないが、豪雪地帯の石黒では十年以上の木起こしが必要であり、これまでにかけた労力を思うと納得のいかない気もする。
 
(写真上2005.6.23下石黒 右上2005.5.19下石黒)


              若芽 @

撮影2012.5.27下石黒

                若葉

撮影2012.5.27下石黒

          フタリシズカの群生

撮影2007.5.23下石黒

                    花期
写真2012.6.20下石黒

   葉は輪生に見えるが互生である

撮影2007.5.23下石黒

                  茎の節

撮影2009.10.31下石黒

  3つに分かれ内側に曲がった花糸

写真2005.6.23下石黒


  ヤク〔茶色の2個〕と白く太い花糸

写真2012.6.20下石黒

       熟した果実

写真2005.8.20下石黒

       秋の頃の姿-境界線の確認時に撮影

写真2014.10.26下石黒

    立ち木が伐採されたフタリシズカの群生地

写真2018.6.5下石黒

解 説
センリョウ科
 全国各地の山地の林下などに生える多年草
 地下には短い根茎があり、そこから多数のひげ根が群がって出ている。〔下写真〕
 茎は高さ30〜50pになり緑色で無毛。茎の中ほどに4〜5節あり鱗片葉対生する。多くは枝分けしない。
 葉は節間が接近しているため対生であるのに輪生しているように見える→偽輪生(左下写真)
 葉の長さは8〜10p。先は鋭く尖り縁には先の尖った鋸歯がある。〔下写真〕
 4〜6月ころ茎の先に長さ3〜5cmの穂状の花をつける。花穂は2本のものが多いが1または3本のものもある。花は裸花で合着した3個の白い雄しべが雌しべをつつむようなつくりである。
 雄しべは1個、花糸は3つに分かれているが短く内側に曲がって子房を抱き各の先にがある〔左下写真〕
 夏から秋にかけて閉鎖花を出す特性がある。
 果実は液果で果皮は淡緑色、種子は黒色(左下写真)

 名前の由来は二本の花を静御前とその亡霊の舞姿にたとえたもの。



      若芽
撮影2012.5.27下石黒

      若芽A

撮影2012.5.27下石黒

      茎の鱗片葉@

撮影2012.5.27下石黒

    茎の節の鱗片葉A

撮影2009.10.31下石黒


      根の様子

撮影2009.10.31下石黒

     葉の縁の鋭い鋸歯

撮影2009.10.31下石黒

 3本の花穂のは極稀


  1本の花穂のものは多い
写真2010.6.18下石黒

      葉の表裏
写真2012.6.20下石黒

 参考画像−ヒトリシズカ

撮影−柏崎市畔屋2004.5.4

  茶席の茶菓子「二人静」
写真2017.3.15 松美町