シマアジ | |||
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暮らしとの関わり 全日本最小のカモであるコガモよりほんの少しだけ大きい、小さなカモである。このカモも探していた。 現在の鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律が、狩猟法と呼ばれていた頃だから今から半世紀も前に観たことがある。当時は、鳥獣保護より狩猟に重点を置かれていた法律だったし、銃猟のライセンスを持っている人も多かった。今は保護鳥のガンの仲間も多くは狩猟対象であった。カモ達もオシドリを除き狩猟鳥であった。そのためか、狩猟の対象となっていた多くのカモ達は、陸地の池で休息を取るよりも海上で休むことを余儀なくされた。このシマアジを柏崎で観察したのは海上であった。柏崎では春秋に通過するのみで越冬することはなかった。春の海上で、北へ向かう途中のシマアジを数回観察したのみである。春になり猟期は終っていたが、強い警戒感を持ったカモ達が池へ戻ることはなかった。そして、いつのまにか柏崎ではまぼろしの鳥になってしまっていた。 数年まえより、タゲリ、ミツユビカモメ、そしてこのシマアジを探していた。そして今回ついに探しあてた。未だ、観られることに少しほっとした。2017年の春4月、写真のような雄1羽が市内の山間地にある小さな池に降りてくれた。20羽くらいのコガモの群れの中にいた。この池も狩猟のできる池だが、2月15日に猟期が終り、コガモやカルガモ、マガモなどが3月頃より時々滞在していた。4月の渡りが普通なのか、少し遅いのかはよく分からない。それを知るためにも毎年来て欲しいと思っている。黒暇山の小さな池には春先、多くのコガモが滞在している。その中にこのシマアジが混じっていてもおかしくない。(情報提供 長谷川) 写真2017.5.11 長谷川 柏崎 コガモ(後)とともに ![]() 写真2017.5.11 ![]() |
解 説 カモ科 主に春と秋に湖沼、河川、水田に少数が旅鳥として飛来する。秋の飛来葉期には地味な羽色にかわるので観察でも見落とされがちであろう。 大きさはコガモと同じくらいで、メスはコガモによく似ている。全長37〜41p。翼長は17〜19pほどでオスの方がやや大きい。 くちばしはコガモにくらめて長い。オスは白くくっきりとした眉斑が目立つ。非繁殖期の雄雌は共に全身の羽衣が褐色で黒褐色の斑点が入る地味な色をしている。 食性は雑食で、種子、水生植物、昆虫などを餌とする。主に主にペアで小規模な群れをつくって泳ぎながら採食する。 北日本では一部が繁殖するといわれている。 名前の由来は肉の食味が良かったことによるとされる。 |