シラヤマギク | |
暮らしとの関わり 石黒で「ヤマギク」と呼んでいるノコンギク、ユウガギク、カントウヨメナなどは、互いに似ていてなかなか見分けが難しい。 しかし、シラヤマギクは草姿が大型でひょろりとした感じであり、下部の葉の柄に翼があることなどで見分けがつく。 花はどこか雑な感じがしないでもないがその分、花期が長い。 今日〔2014.8.4〕畔屋の山で早々と開花を迎えたシラヤマギクに出会った〔下写真〕。また、この日に今年初めて、遠くで鳴くツクツクホウシの声を聴いた。 別名「ムコナ」と呼ぶそうだが、確かにヨメナやユウガギクなどに比べると男性的に見える。 しばしば虫えいに出会う→右下写真−これはシラヤマギクハナホッスフシと呼ぶ虫えいだが、いずれの虫えいも、どこか神秘的なものを隠し持っているように感ずるのは自分だけではないだろう。 根生葉から上部の葉を観察すると変化に富む。(参照-右下写真) 写真2005.9.6落合 早い開花 写真2014.8.4畔屋 花期 写真2009.9.17下石黒 互生する葉の下部と上部の葉の大きさと柄の長さの変化 写真2007.9.6落合 花のつきかたと上部の小さい葉 写真2007.9.6落合 頭状花の雄しべ 写真2007.9.6落合 幼苗〔未だ花はつけない〕 写真2010.7.2寄合 写真2009.5.17下石黒 葉表の毛 写真2010.7.12下石黒 |
解 説 キク科 北海道から九州の明るい林の中や道端に生える多年草で高さは1.5mほどになる。根茎は太く短い。 葉は互生し、根元の葉は長い翼のついた柄があり(左写真)ハート形で長さ9〜24pあり開花期には枯れてしまう。上部にいくほど葉は小さくなり柄も短くなる。(左下写真)葉の両面に短毛がありざらつく(左下写真)。 花期は8〜10月。茎の上部は枝分かれして、ややまばらに散房状に花をつける。頭花は径18〜24o、花柄は1〜3p、総包片は多くなく長さ4〜5o。包片は2〜3列に瓦〔かわら〕状に並び微毛がある〔下写真〕。 舌状花はまばら〔歯抜け状〕であり花弁の少ない花に見える〔上写真〕。舌状花は雌性、筒状花は両性で茶色の雄しべがある〔左下写真〕。 そう果は長さ2.5pほどで無毛。冠毛は白色でやや淡褐色を帯びる。 名前の由来は白色の山菊の意味か。ヨメナに対してムコナと呼ぶ地方がある。 若草 写真2010.6.13上石黒 葉の裏表 写真2007.9.6落合 舌状花と管状花 写真2007.9.6落合 花期の終り頃 写真2012.10.16下石黒 茎断面 写真2007.9.6落合 そう果・冠毛 写真2007.11.4寄合 虫えい 写真2012.10.16平井
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