ナンバンギセル | |
暮らしとの関わり 初めてナンバンギセルに出会ったのは、長男が小学4年生の時であったから今から40年余も前のことになる。 場所は、畔屋トンネルを出て左手の林道に入った道路わきであった。ススキの基部に生えていた個体を見つけた長男が大発見をしたかのごとく大声をあげたので、行ってみるとナンバンキセルだった。 しかし、当時は植物には興味はあったが、未だ本サイトを作る前であったので写真を撮ることもなくやり過ごしてしまった。また、その日は二日前に下見をしておいたナラタケを採りに出かけたので、そちらに直行してしまったのだった。 その後ナンバンギセルに出会うチャンスに恵まれることはなかった。時々、その時のこと思いだし撮影しなかったことが悔やまれた。 そんなわけでナンバンギセルのページの作製は諦めかけていた所、先日、PC同好会のMさんから鉢植えの個体と写真を頂き、早速まとめたのが本頁である。 さて、それから1年近く経った今日(2024.8.27)この處、体調を崩し、あおらあおらしながら明後日にも当地を通過しそうな大型台風10号を前に、植木鉢の収納をしていると何とナンバンギセルの鉢に小ぶりのものも含めて7本もの出ているではないか。(下写真) 上写真 2024.8.27 松美町 沢山発生したナンバンギセル 写真 2024.8.27 松美町 花序の様子-1 上写真 2023.10.3 撮影 MITUKO.E 写真2023.9.3 |
解 説 ハマウツボ科 日本各地に見られる寄生植物。ススキ、チガヤ、ミョウガなどの根に寄生する。(光合成色素を持たない) 茎は、ごく短くほとんど地上に出ず、赤褐色で数枚の鱗片状の葉が互生する。 花期は8~10月。葉の脇から長い花柄を直立して先端に淡紫色の大型の花を開く。 花序の高さ15~18㎝。ガクは赤褐色の舟形で一方が深く裂けて長さ2~3㎝、先端がとがり淡紫色の条がある。 花冠は筒状で長さ3~3.5㎝。へりは浅く5裂して唇形となる。 花冠に癒着した2本ずつの長さの異なる4本の雄しべがある。葯は2室に分かれているが1室のみ発達する。 果実は卵球形のさく果で1室からなり、細かな多数の種子をもつ。 名前の由来は形が喫煙具のキセルまたはマドロスパイプに似ることによる。 花序の様子-2 花序の様子-3 撮影 MITUKO.E 花序の様子-2 写真 MITUKO.E 舟形のガク 撮影 MITUKO.E 小さな花序 写真 2024.8.27 |