ベニシジミ
暮らしとの関わり
 小型のチョウとしては、モンシロチョウと共に子供の頃から見慣れたチョウだが、はねを閉じてとまるのではねの裏側の紋様しか見たことはなかった。
 春早くから現れ田の畦や山道などで見受けられるが、小さくてすばしこいのではねの表の紋様は、はっきりとは見られなかった。
 筆者の観察では、春型に比べ夏型の翅は黒ずんでいるといわれるが春にも黒ずんだ個体もたまに見かける
(右上写真)
 紅葉が美しい今日(2018.11.11)、ふるさと石黒で恒例の「カラムシ街道市」が開かれた。移動の途中、古民家めぐりの会場入口に置いてある巨大カボチャに、小さな赤いチョウがとまっていた。 近寄ってみるとベニシジミであった
(右下写真)。それにしてもすでに初冬の今見られるのは珍しいと思った。

 (写真上・右上下2005.6.30板畑 右上2006.5.23下石黒)


ベニシジミの夏型と春型
夏型 春型
撮影日2006.9.21 撮影日2007.5.23

       はね裏拡大写真


写真2006.8.6 下石黒
解 説
シジミチョウ科
 海道から九州まで分布する。
 出現期3〜11月。高山以外は日当たりのよい家の周囲や山道など至る所で見られる。
 春型と夏型が見られる。
 体の特徴は前翅長は1.5cm。春型は、はねの赤味が強いが夏型はくすんだ黒っぽい色である。
 
成虫は年3〜5回発生。幼虫はスイバ、ギシギシなどの葉を食べる。卵はスイバにつけられることが多い。
 
春にはタンポポハルジョン、夏にはヒメジョンノコンギクなどの花に集まる。
 名前の由来は翅の色が赤いことによる。


  日の出を待つベニシジミ

写真2011.7.18 下石黒

       夏の個体

写真2009.7.7下石黒

        初冬の個体

 写真 2018.11.11 上石黒

      切手絵柄

  1997.11.28発行