イワガラミ | |
暮らしとの関わり イワガラミは、石黒では現在、山林が荒れたため以前よりも多く見られるようになった。 昔は上の写真のように太く生長して樹に這い上った姿は、滅多に見られなかった。樹の養分を吸い取り生長を妨げるために見つけ次第取り除いたからだ。 現在では、放置されているため蔓の直径が7〜8pにもなり、スギなどの大木の先端まで至り、雪の重みで幹の先端を折ることもある。しかし、ガクアジサイに似た花は美しい。 若葉はゆでて食用となるといわれるが石黒では食べる習慣はなかった。 石黒では、7月に入りヤマボウシの花が散った頃に咲き始める。 今日〔2011.7.4〕は新潟市より棚田の写真を撮りに来られたご夫婦の道案内をして板畑の嶽を訪れた。途中の道沿いにミズキの大木に這い上って咲き誇るイワガラミが目をひいた。からまれたミズキは半枯れの状態であった。→参考写真 (写真上・右上2005.6.20 右下2005.6.20 板畑) 芽吹きの頃 写真2015.4.18下石黒 若葉 写真2015.5.7下石黒城山麓 ケヤキの木に這い上るイワガラミ 写真2004.11.12板畑 岩を這い上るイワガラミ 写真2009.4.30小岩峠 記録的小雪 花期 写真2011.6.29 小岩トンネル鵜川側入口付近 花拡大 写真2011.7.4大野 長く赤い葉柄 写真2011.7.5大野 イワガラミの気根 写真2006.3.5下石黒 冬のイワガラミ 前年の果を多く残したまま新芽が芽吹く-1 写真2011.12.10板畑 嶽 前年の果を多く残したまま新芽が芽吹く-2 写真2015.4.9上石黒嶺坂 前年の果を多く残したまま新芽が芽吹く-3 写真2012.5.10下石黒 前年の果を多く残したまま新芽が芽吹く-4 写真2017.5.9下石黒 |
解 説 ユキノシタ科 日本各地の山地山林に見られる蔓性植物。 茎から気根を出して(下写真)樹木や岩にからんでよじ上り、大きいものは蔓の径が8p、長さ20mにも達する。〔左下写真〕樹皮は厚い。 葉は対生し、赤みを帯びた著しく長い柄がある〔左下写真〕。広卵形〜やや円形で縁には先の尖った粗い鋸歯がある〔下写真〕。下面はやや白色を帯びる。葉の長さは7pほど。 花期は6下旬〜7月初旬。枝の先にガクアジサイに似た花をつける。花の周囲の装飾花は花弁状で1枚きりであり、3〜4枚のアジサイ類と区別できる(左下写真)。花弁は5個で開かずに球状のまま終わる(下写真)。雄しべは10個、中央にめしべが1個ある。花柱は1個、柱頭は頭状。 さく果は倒円錐形。〔下写真〕 名前の由来は気根をだして岩にからみつくことによる。 冬芽 写真2005.1.8 下石黒 気根を出して這い上る様子 写真2010.10.8下石黒 芽吹き始まる 写真2015.4.18下石黒 葉が開く 写真2017.4.25下石黒 葉の鋸歯と白色を帯びる葉裏 写真2008.6.16下石黒 装飾花拡大 写真2011.7.4大野 |