ミズキ
暮らしとの関わり
 石黒では、ミズキを「ダンゴノキ」と呼び正月の花木飾りの木に使った。
 花木飾りの木を山に取りに行くのは子供の役目だった。友達と誘い合ってカンジキをかけて近くの山に出かけた。真っ白な雪の上に出ている鮮やかな紅色のミズキの小枝は手折るが惜しいほど美しかった〔写真右下〕。
 また、3月のころ、子供たちは、枝を折って出てくる樹液を盃に受けて飲んだ。甘みがあり少し青臭かった。
 ミズキの葉は、昆虫キアシドクガにとって、よほど美味しいのか、よく若葉を全て食い尽くされた木を見たが、夏の頃には再び一面に葉をつけた。
 ミズキは、ホトトギスの鳴く5月下旬、昔の田植え頃に白い花を開いた。そして、8月に赤い実つけた。実は緑色から紅色となり熟すと黒色に変わった。
 果実期には花柄も赤くなるため遠目には赤い果実期によく目立つ。(参照画像)
 先日(2019.4.2)に図書館で樹木図鑑を見てミズキの種子は最も多くの野鳥に好まれるということを知った。だが、今まで、鳥がミズキの実を食べる場面に出会ったことがない。

 (上・右上写真2005.6.3板畑 右中2005.8.29)


              芽吹き

撮影日2005.5.3中後 背景 男山 
撮影日2012.5.10 板畑 上官山

              若葉

写真2015.4.19野田

          花のつくり

撮影2009.5.19寄合

  キアシドクガに葉を喰われたミズキ

撮影日2005.5.25下石黒

        ミズキの小群落(白い花の木)

撮影2009.5.19寄合風張り

           果実期(結実がよい2011)

撮影日2011.8.27上石黒

撮影日2011.11.1上石黒

              紅 葉-1

写真2019.11.17下石黒

             冬の枝の様子

写真2015.2.5畔屋

コメント紹介
子供の頃、近所の友達と赤い絵の具や青い絵の具を溶いた水をコップや空き瓶に入れて、そこへダンゴの木の枝を採ってきて挿しておくと白い花が少しずつ色が変わってくるのが不思議で面白かったものです。
 オモチャがなくても当時の子供達は自然と共に色々と楽しんでいたように思います。

 更新された植物を見つめておりました、草花はやっぱりいいですね・・・
(2009.1.5受信  大橋洋子 福島)
解 説
ミズキ科。
 北海道から九州に自生する落葉高木
 高さ10メートルにも達する。枝は、横に車状に広がり冬季には赤色を帯びる。葉は互生で枝の先端につく。葉の裏側は白味を帯びる。
 5月に白い小さな花がかたまって咲く。ガク片は極めて小さく、花弁4個、雄しべ4個(左写真)下位子房がある。平らの大枝一面に花がつくので遠くからも目立つ。果実は核果で熟すと黒色となる。(参照画像)
 名前の由来は樹液が多く、春先に枝を折ると水が滴ることによる。



       葉の形

撮影2007.5.29下石黒

   ミズキの花の拡大

撮影2009.5.19寄合

    黒く熟した果実

撮影2011.10.9下石黒

      果実


撮影2007.9.6寄合

      秋のミズキ
2008.11.13板畑

 車状に広がるミズキの枝

2006.12.10寄合

   地上に落ちた果実

撮影日2011.11.1上石黒

      冬芽と葉痕
写真2015.2.5畔屋

       紅 葉-2
写真2019.11.17下石黒