イタチハギ
暮らしとの関わり
 石黒では、1980年代後半から道端に多く見かけるようになった。
 初めの頃は、エヌエンジュの幼木かと見過ごしていると、6月ごろに見慣れない花穂をつけ驚かされた。春の頃の姿が野草のクララにも似ている。
 寄合と下石黒の間の川沿いの山道では多く見られる。所によっては狭い山道をいよいよ狭くしてしまっていることもある。
 マメ科とはいえ花の形は少しもマメらしくないが果実をみると納得できる。〔右上写真〕 しかし、石黒では結実する木は少ない。
 村人の話では昭和50年代に土木工事工でイタチハギの種子が道路斜面などに崩落を防止に吹き付けられてたものが、現在ひろまったのではないかということだ。→左下写真参照

(写真花2005.6.13果実2005.9.23寄合)



         春のイタチハギ

写真2009.5.8寄合

        道路沿いのイタチハギ

写真2005.6.13下石黒〜寄合

            夏のイタチハギ

写真2006.8.1下石黒 松沢川沿い道路入り口

          葉の形

写真2007.9.13下石黒

解 説
マメ科
 全国の川原や崩壊地に自生する北アメリカ原産の帰化植物。大正時代に山を削った面の崩落防止などの目的で取り入れられ帰化した。要注意外来植物
 高さ1〜3m。葉は羽状複葉で小葉は長さ2〜3.5p、幅0.8〜1p(左下写真)
 花は5〜6月に咲き、濃い紫色の穂状で長さ6〜20p(左上写真)
 だいたい、マメ科の植物の花旗弁翼弁竜骨弁で構成されるがイタチハギは、黒紫色の旗弁しかない。そのため、雄しべが花の外に突き出てオレンジ色の葯がよく目立つ(下写真)
 豆(豆果)は、長さ1cm程度で種子は1個か2個。
 名前の由来は花穂がイタチの尾に似ていることによる。別名クロバナエンジュ。



      花拡大

写真2005.6.13寄合

    成熟した豆果

撮影2008.11.3寄合

    道路上斜面群生

写真2010.6.16寄合