エゴノキ
暮らしとの関わり
 石黒にはエゴノキは少ない。秋に山を歩くとエゴノキに似た果実のアブラチャンの実を多く見かける。また、落合や寄合集落では同じエゴノキ科のハクウンボクの実の方が多く目に付く。
 春の頃、満開のエゴノキの下で花を見上げると花がすべて下を向いて下がっているために非常に美しい。また、若い果実もスマートで美しい。〔下写真〕
 2年ほど前に落合の嶺集落寄りの沢で見た満開のエゴノキの花の美しさは今も忘れることが出来ない。→参考写真
 しばしば見られる虫えい〔右下写真・その他参考写真〕もエゴノネコアシと呼ばれているそうだが面白い形のものが多い。その他芽の部分が膨れて玉になるエゴノキメフクレフシと呼ばれる虫えいもある→画像
 芽吹き、つぼみ、花、幼果、成熟果、おまけに果実の虫こぶが独特で楽しめる樹木であるが、庭木にはあまり使われないようだ。理由は果実の皮に毒性があるためであろう。

〔写真上2005.9.29.上石黒 右上2005.5.20寄合 2005.7.17寄合 〕


         つぼみから果実まで

写真2005.5.18居谷            

写真2007.5.14落合             

写真2007.6.10落合


写真2009.6.30寄合

写真2005.7.19寄合  
 
          虫えいと正常な果実

写真 2018.7.14 柏崎市市街地庭

         花のように見える虫えい

写真2015.7.19田塚

           果実成熟期

写真2009.11.1寄合
※art的画像で見るエゴの花

解 説
エゴノキ科
 日本全土の山地や原野に普通に見られる落葉小高木で高さ10mに達する。
 しばしば株立ちとなる。樹皮は暗灰褐色(下写真)
 葉は互生し楕円形で先はとがる、長さ4〜8pで縁には浅い鋸歯がある(下写真)
 花期は4〜5月。新しい枝から多数の柄の長い花が垂れ下がって付く(上写真)
 秋には卵円形の果実を結ぶ(左下写真)。果実の皮には有毒物質(サポニン)があり昔は川魚を麻痺させて捕ることに使われた。 
 エゴノキは、庭木に使われる他に昔は、木に粘りがあるので火であぶって曲げて背負いかごカンジキが作られた。
 名前の由来は果実がえぐいことによる。



        雄しべ

写真2007.5.14落合

      エゴノキの幹

写真2007.6.11大野


      幹の切り口
写真2014.1.3畔屋

エゴノキの葉の裏表
写真2005.7.19寄合


      種子拡大


写真2009.11.1寄合