シジュウカラ | |
暮らしとの関わり 石黒では「シジュウガラ」と呼んだ。姿からも鳴き声からも最も見分けやすい小鳥の一つである。当時、家のまわりで普通に見かける小鳥といえば、シジュウカラの他に、ツバメ、スズメ、ヤマガラ、キセキレイなどであった。 子どもの頃はフクベ〔夕顔の果実で作った容器〕を木にくくりつけて巣箱とした。ときには地上に伏せた素焼きの植木鉢に巣を作ることもあった。 シジュウカラは観察すると動作が機敏で枝先に逆さにぶら下がったり、羽ばたきながら空中に止まって昆虫をとったりする。また、地表の幼虫も巧みに捕る様子を見て驚く。(※ビデオ参照) 子どもの頃に、シジュウカラのヒナのいる巣をいたずらすると親鳥が空中から急降下して、こちらの目に向かって飛んでくることに驚いた記憶がある。 近頃、筆者の経験では石黒の生家の庭よりも市街地にある自宅の庭での出会いが多いように思う。 ※庭にやって来て餌をあさるシジュウカラ-ビデオ 〔左上写真 2009.10.14 右・下2009.6.7下石黒〕 |
解 説 シジュウカラ科 日本全土の平地から低山帯の林に一年中すんでいる。冬は市街地の公園や人家の庭にも来る。 全長約15p。背中は青灰色で腹は白い。頭は黒くて、ほおには大きな白斑点がある。のどから胸にかけてネクタイをしたような黒い帯がある。この帯はオスが太くメスは細い〔左下写真〕 繁殖期の鳴き声は「ツツピー、ツツピー」と聞こえる。地鳴きは「ジジジジジジ」と聞えるものが多い。 4〜6月にメスは木の穴や巣箱などに巣を作り1腹7〜10個ほどの卵を産む。雛の餌は主に毛虫など。 繁殖期以外はコガラ、ヒガラ、ヤマガラなどと群れで生活している。 食性は雑食で、果実、種子、昆虫やクモなどを食べる。地表でも樹上でも採食を行う。 シジュウカラの後ろ姿 写真2009.6.7下石黒 写真2015.4.8松美町 頭部 写真2011.6.11下石黒(※石黒の山小屋に飛び込んできたのを放す前に撮影) 冬のようす 写真2014.2.9松美町 〇スズメに巣を乗っ取られるシジュウカラ 庭の巣箱にシジュウカラが! 写真 2022.4. 16 岩上 営巣中の番い 写真 2022.5 岩上 巣の横取りを狙うスズメ 写真 2022.5 岩上 ※巣箱の入口の径がシジュウカラに適応(27mm)するよう作られている ので大丈夫であると思われた。 しかし、その後、思わぬ事態が発生した。スズメが、その入口から侵入し孵ったばかりのヒナを加え出して捨てて巣を乗っ取ったのだ。→左下写真−シジュウカラのヒナをくわえて運び出すスズメ。 ※詳しくは、左の「ビデオ資料−バトル編」でご覧ください。 |