キセキレイ
暮らしとの関わり
 石黒では「イシコナギ」と呼んだ。家の周りによく見られる小鳥であった。
 ツバメと同じく人家に巣を作りたがったが、「イシコナギが家に巣をくむと火事になる」という俗信があり、追い払うこともあった。
 この俗信の由来は、縁起の良い鳥として親しんだツバメのテレトリーを守るためのものであったかも知れない。
 可愛らしい小鳥であるにもかかわらず、子どもの頃から余り好感を持てない鳥であったことは確かである。
〔写真撮影左上・右下2007.6.11下石黒 右上道郎〕

     残雪のころに見られるキセキレイ

写真2009.4.24下石黒
解 説
セキレイ科
 北海道から九州の各地の水辺に普通に見られる。
 体長17p。体の上面は青灰色、下面は淡い黄色で尾は長く体の約半分を占める。メスの体色はオスに比べて腹部の黄色が薄く、のどの黒い斑点がない。尾を上下に振りながら水辺を歩き餌を探す。
 鳴き声は「ツツン、ツツン」あるいは「チチン、チチン」と聞こえる。家の軒下や橋、石垣などに巣をつくり、1腹4〜6個の卵を産む。雌雄交替で11〜12日抱卵して孵す。