スズメ
暮らしとの関わり
 スズメは、ツバメと共に子どもの頃(1945年前後)からもっとも身近に見られ親しみのある鳥であった。
 人家に巣を作るためその巣づくりの様子など子どもの頃によく観察したものである。つがいの二羽で協力して一生懸命に巣づくりをして雛を育てる様子は見ていて感動するほどである。
 また、稲の実る秋には害鳥として嫌われる反面、作物などの害虫退治では大きな役割を果たしている鳥である。
 その他、昔話では、お釈迦様の臨終にいち早く駆けつけたため穀物を食べる事が許された信心深い鳥として語り継がれている。→石黒の昔話 
 ところて、最近スズメの異常なほどの減少が話題となっているが、原因は良く分かっていないとのことだ。もしかすると、ふるさと石黒などの場合は過疎化と関係があるのではなかろうか。その他、市街地を含めて住宅の近代化により人家やその周りで巣作りをする習性のあるスズメには棲み難い環境になっているのかもしれない。
 昔から農家にとってはどちらかというと厄介もののスズメであるが、人家の近くに棲み人とともに暮らしてきた小鳥でもあり、過去50年で90%も減少し今も減り続けている事はとても気にかかることだ。
 ちなみに、このようなスズメの減少は世界的な現象であるとのことから、地球規模の原因も考えられる。
 昨日(2014.11.28)、久しぶりの晴天で動植物の撮影に出かけた。途中の工事現場で組み立てられた鉄骨に数百羽のスズメがとまっていて近づくと一斉に飛び立った。久しぶりに見たスズメの群れであった。下写真
資料ビデオ−集団で餌をついばむスズメ
資料ビデオ-姿を消しつつあるスズメたち
資料ビデオ-稲穂を食べるスズメ

〔写真2005.5.16下石黒〕



         一斉に飛び立つスズメ

写真2006.11.25下石黒

      工事現場の鉄骨に群がるスズメ

写真 2011.11.28原町
写真 2019.3.16藤元町

    山小屋の煙突に作ったスズメの巣と卵

写真2011.6.15下石黒
           真冬のスズメ
写真2016.2.11藤井


解 説
ハタオリドリ科
 日本全国に分布し最も身近な小鳥。留鳥であるが夏は人家付近にすみ秋から冬にかけて南部、静岡や神奈川あたりまで移動し平野にすむ。
 全長約15cm。背面は茶褐色で黒い縦斑があり腹面は白っぽい。眼からほおにかけて黒い斑点がありのどは黒い。雄雌同色。嘴は太く短く細かいものを食べるに適したつくり(下写真)。幼鳥は嘴が黄色い。
 初夏に人家の屋根などに巣を作り卵4〜6個ほどうむ。
 餌は夏の間は主に昆虫で益鳥であるが秋には稲穂などを拾って食べるのはよいが、稲の実る直前に大群で現れ胚乳をつぶして食べるために害鳥となる。写真
 名前の由来は「スズ」は鳴き声から、「メ」は小鳥の意味など多説ある。



 一年中身近にられる


2009-213市街地

 毛虫を捕獲したスズメ

写真2015.7.26松浜

   短くて太い嘴

写真2016.2.11藤井

 ススキの穂を食べるスズメ

写真 2010.12.4 藤井

    春を待つスズメたち
 写真 2019.3.16藤元町


   稲への被害→拡大クリック

写真 2020.8.17新田