ヨツバヒヨドリ | |
暮らしとの関わり 石黒では、方言の呼び名は伝わっていない。 ヒヨドリバナやサワヒヨドリも同じ草と見られていたのではないだろうか。管状の蕾のような頭花は地味で人目をひくことは少なかったであろう。 とはいえ、道ばたに多いヨツバヒヨドリの花の淡い紅紫は梅雨空によく調和する絶妙な色合いで美しい。 また、輪生の葉も美しい。上の写真は、上石黒嶺坂登り口の道路から撮った。 ヨツバヒヨドリの花の蜜には毒になるアルカロイドが含まれているが、好んでアサギマダラ(下写真)という蝶が吸って体内に取り込み外敵から身を守るという。ちなみに、黒姫山付近でアサギマダラは認められているが南の発生地から渡ってきたものといわれる。筆者はヨツバヒヨドリの花にはしばしば出会うが、アサギマダラには未だ出会っていない。 牧野植物図鑑には「よつばひよどりばな(くるまばひよどり)」とある。 (写真2005.7.5 上石黒−背景は上石黒集落) 花期のヨツバヒヨドリ 写真20077.7.9下石黒 頭花拡大写真 写真2008.7.8下石黒 写真2008.7.8下石黒 |
解 説 キク科 本州以北から北海道に自生する多年草。 茎は真っ直ぐに立ち分岐せず、高さ1mくらいにもなる。 葉は輪生で4枚が多いが3枚のものもある。葉の長さは13p、幅は3.5pほどで縁に細かい切れ込みがあり、短い柄をもつものともたないものがある(左下写真)。 葉の両面には短毛があり裏面にはふつう腺点がある(下写真)。 夏から秋にかけて白または淡い紅紫の花(上・左下写真)をつける。頭花は小さく数多くつく。 そう果は腺点があり、冠毛は白色(上写真) 名前の由来は葉が4枚輪生することによる。 葉の表面の短毛 写真2008.7.8下石黒 葉裏の腺点 写真2008.7.8下石黒 葉の縁の鋸歯(重鋸歯も) 写真2010.7.1大野 アサギマダラ 柏崎・刈羽のチョウ−柏崎昆虫愛好会編から |