シロガネヨシ(植栽) | |
初めてシロガネヨシと出会ったのは、かかりつけの歯科医院の治療室であった。窓際に置かれた花器に、鋭い槍のような穂一本立て、その根元に実をつけたヤブコウジが添えてあった。その穂は冷たい金属の槍のように見えたが、基部の赤い実をつけたヤブコウジが雰囲気を和らげ、見る者の身を引き締めるような雰囲気を醸し出していた。 帰宅してからWEB上で調べるとシロガネヨシ、別名パンパスグラスであることが分かった。 おそらく、これは穂が出る前の棒状のさやを取り去って強制的に若い花穂を露出させたものであろう。その一週間後に訪れた時には穂がほぐれ始めてイネ科の植物の穂であることが一目瞭然となっていた。 その後、植栽のものとの出会いを期待していたが、なかなか実現しなかった。しかし、昨年(2017)の10月の下旬に国道353線の枇杷島付近の人家の庭でかなり大株のシロガネヨシと出会うことができた。車を下りて近づいて観察したが、やはり、ススキやヨシに比べて壮大な感じを受けた。 今日(2018.11.20)政栄さんから市内での本種の小群生とも言ってよい貴重な画像を頂いた。市内の店舗裏の空き地に生えていたとのことであるがこのことから露地で越冬するということが分かった。 写真2017.10.21市内 叢生する様子 写真2017.10.21市内 穂の様子 写真2017.10.21市内 小群生 写真2018.9.13市内 政栄 写真2018.9.13市内 政栄 |
解 説 イネ科 明治時代に観賞用として渡来し各地で植栽されている。 高さ2〜3mになる大型植物。ススキのように根元より株状に立ち上がって伸びる 花期は8〜10月で真っすぐに伸びた茎に50〜70pの羽毛のような花穂をつける。葉の縁は鋭く触る時には注意を要する。 雌雄異株で雄株の花穂は細長いが、雌株は幅広く綿毛をもつ。 穂の色は微かに桃色がかった白銀色。 寒さにはやや弱く、関東以北では露地での冬越しは出来ないようだ。 葉の様子 写真2017.10.21市内 穂首の様子 写真2017.10.21市内 穂の拡大 写真2017.10.21市内 写真2018.9.13市内 政栄 種子 写真2018.9.13市内 政栄 |