イヌガラシ
暮らしとの関わり
 スカシタコボウとともに雑草の代表のような野草の一つである。春から秋まで花を咲かせ棒状の果実をつけ続ける。
 いたるところに生える草で、春から夏の強害草の一つである。
 とくに、秋や春先に出てくる幼苗はびっしりと隙間ないほど生えて除去しにくい。
 また、除草剤を撒いて一度除去したあとにも、メヒシバなどと共にいち早く種子が発芽するのがこのイヌガラシである。

写真2005.10.2下石黒 


           イヌガラシの花

写真2009.10.12下石黒

    スカシタゴボウとイヌガラシの混生

写真2009.10.12下石黒

   スカシタゴボウ(左)とイヌガラシの果実比較

写真2009.10.12下石黒

          羽状に裂ける根元の葉

写真2010.5.30下石黒

解 説
アブラナ科
 日本全国の各地の荒れ地や道端に見られる多年草ロゼット状で冬を越す。
 根は白色で深く地中に入る。
 茎はよく分枝し高さは30〜50pほどになる。
 葉は長さ6〜15pで無毛で根生葉は羽状に裂ける(左下写真)
 花期は4〜6月であるが秋にも枝の上部に小さな黄色い花を多数つける。
 花弁はヘラ状で4枚ありガク片より少し長く3〜3.5oくらい。雄しべは4個、雌しべ1個。〔左下写真〕
 果実は長さ16〜20oで、こん棒状で湾曲する〔参考写真−スカシタゴボウは俵状−左下写真〕。鞘の中の種子は2列に並んでいる。〔下写真〕
 若芽は食用となる。 スジグロチョウモンシロチョウ食草
 名前の由来は役に立たないカラシの意味。



   2列に並んだ種子

写真2009.10.12下石黒

      白い根

写真2010.5.30下石黒