ダキバヒメアザミ
 石黒では、未だ出会ったことはない。
 上の写真は市街地周辺の山地の林縁で撮った。実は、これらの個体は、通い慣れた道端に自生していて10年も前から注目し続けて来た植物であった。春から花期前までは石黒で「ウマゴヤシ」と呼んだホソバアキノノゲシではないかと思い、秋に花をつけるとナンブアザミであったのか、と安易に納得して見過ごして来た。しかし心底には、途切れなくずっと、「どこか違う、一度よく観察して同定しなければ・・・」という気持ちがあった。
 たまたま、先日(2014.7.28)にその場所を訪れ、詳しく撮影してきてWEB上で調べるとナンブアザミではなく「ダキバヒメアザミ」という植物であることが分かった。
 今までに数年にわたり撮影した花期の写真も在るはずと未整理のおびただしい数のフォルダを調べているが見つけることはできない。
 今後継続して来年の6月まで観察と撮影を続けるつもりだ。
 今日(2014.10.11)に、2か月ぶりに訪れてみると未だ開花しているものもかなり見られた。白花の変種も1株見られた。
 目を引いた一つの花をマクロ撮影してみるとアザミの花らしかぬ形に思われたので参考に掲載した。→参考画像

写真2014.8.14畔屋 右上2014.7.28 畔屋


              粉白色の茎
写真2014.7.28 畔屋

          つぼみ期の花序と包葉
写真2014.7.28 畔屋

              開花始まる

写真2014.8.7畔屋

               花期−1
写真2014.8.14畔屋

                白花(左)
写真2014.10.11畔屋

             葉の表裏

  写真2014.7.28 畔屋

             根生葉の形
写真2014.10.11 畔屋


解 説
キク科
 東北地方から新潟県の低地や山地帯の林縁に多く生える多年草
 著しく変異に富む植物の一つ。
 茎は直立し、高さは150〜200pほどで 粉白色〔左上写真〕や赤紫色を帯び中空
 葉は、互生根生葉は花期にはほとんど存在しない。茎葉は楕円形からやや広い皮針形で長さ10〜40pで、全縁から鋸歯縁羽状など変異に富む。
 葉の棘は1〜2mm。いずれも茎の中部以下の葉は茎を深く抱く〔上写真〕
 花期は8〜10月。頭花は枝先に上向きにつく〔上写真〕
 総苞は粘らず総苞片は長く伸び中部から先は反り返る。総苞の基部には包葉がある。花冠の長さは15〜20mm。径0.8〜2pでほとんど無毛。
 そう果は淡褐色
 名前の由来は、葉が茎を抱くヒメアザミ〔ナンブアザミの旧名〕の意味。



     つぼみ期前
写真2014.7.28 畔屋

       つぼみ


写真2014.10.11畔屋

     花−上から

      花-横から

      花-下から

写真2014.8.7畔屋

     雄しべの花粉

写真2014.8.14畔屋

       中空の茎

写真2014.7.28 畔屋

      根の様子
写真2014.7.28 畔屋

    葉の縁の鋸歯
 写真2014.7.28 畔屋