ナンブアザミ | |
暮らしとの関わり 石黒では「山アザミ」と呼んだ。道端などでよく見かけるが初夏のノアザミに比べ人の目を引くことは少ない。下部の葉は枯れ落ち、上部も虫食いの葉が多く花も色ざめてだらしない印象のものが多いからだだろう。 しかし、初夏の頃の草姿は堂々たるもの姿で他の野草を圧倒している(右上写真)。時々、草刈りあとに二番芽が花をつけている小さなナンブアザミに出会うと美しいと思う。 きのう(2007.10.4)寄合川の近くでナンブアザミ美しい花に出会った。→下写真 石黒では、昔から若いナンブアザミを山菜として食べることもあったという。聞くところによると先ず囲炉裏の火で葉の刺を焼いてから、ゆでて汁の具にしものだという。現在でも、若草の茎をお汁の具にして食べることもある。 (写真上2004.10.29寄合 写真右上2005.7.4寄合 右下2005.10.1寄合) ナンブアザミ芽 2006.4.23寄合 ナンブアザミ若草 2009.5.8寄合 山を渡る南風にゆれる姿 2011.5.8居谷 一個体に見られるの色々な形の葉 2009.5.8寄合 夏季の様子 2005.6.9寄合 つぼみの付く頃 2007.8.31寄合 花期のナンブアザミ 写真2005.10.2寄合 総片外片と総包内片 写真2005.10.2下石黒 ツボミと花と花後 写真2007.10.17板畑 果実期の姿 写真2009.11.19 上石黒 冬の姿 写真2009.12.1 上石黒 |
解 説 キク科 中部以北の主に日本海側の山野に生える多年草。 根茎は白く太く横に長く伸びる〔下写真〕。 茎はよく枝分かれして高さ1〜2mになり、中空である。(下写真) 葉は互生し下部は切れ込みがあるが上部はない〔左写真・上写真〕。 葉の長さ15〜35p。花の咲く頃には下部の葉は枯れて無いことが多い。 茎葉は深い切れ込みはないか、あるいは浅裂ないし中裂し、形には異変が多い(下写真若葉参照) 葉裏はちぢれ毛があり白味を帯びている〔下写真〕。まばらにクモの巣のような毛がある。 花期は8〜10月。紅紫色の花が横向き、ないし下向きにつく。花柄は3〜10p、花の形は広鐘形長さ1.5〜2p、径1.5〜2.5p。総包片は7列、反曲し、粘着しないがたまに内片に腺体があって少し粘ることもある。外片は長さ1p、卵形で先が尖る。花冠の長さは1.5〜1.9p。冠毛は1.2〜1.2p。 そう果は淡褐色。 名前の由来は南部(岩手県)産の山アザミの意味。 下部と上部の葉の変異 2005.7.8下石黒 茎の断面 2009.5.8寄合 つぼみ 2005.9.20下石黒 花 2005.10.2寄合 マルハナバチの吸密 2009.11.11下石黒 花後姿 2010.9.15 市街地周辺 果実期 2009.11.9下石黒 種子 2007.11.5寄合 葉の先のトゲ 2009.5.8寄合 葉の表裏 2009.5.8寄合 根茎 20096.6.12下石黒 黄葉したナンブアザミ 2009.11.9下石黒
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