五合マス    
 昔は、穀類を量るためのマス()がどこの家にもあった。1合升、5合桝、1升桝1斗桝があった。
 日常頻繁に使われるのは1升マスと5合マスであった。毎日の食事のご飯も大家族であり一升枡で量って炊いた。また、昭和27年(1952)に車道が開通してから荒浜などから魚売りの行商人が入ってきたが、米との交換も行われ桝が使われた。筆者の祖母などそんな時には桝に入れた米は少し盛り上がるほどの量を入れて差し出すのが常であった。
 特に、長野のリンゴ売りなどは、もっぱら米との物々交換であった。このようなときにも1升枡や5合枡が使われた。