中型棒バカリ    
  昭和20年(1945)代には、まだ棒バカリが主に使われていた。棒バカリには大中小型がそれぞれありった。大型は米俵の目方などを量り、小型は皿付きのものが多く、雑貨店などで使われた。
 上の写真の秤は中型で7貫目(約26s)まで計れた。使い方は、棒の先の鉤に計る物をつるし、棒に重り〔分銅〕を通して先の方に付いた紐をもって手でぶらさげ重りを動かして棒が水平になる場所の目盛りを読むという仕組みであった。
 台ばかりが普及する昭和20年中頃までは、供出米も大型の棒バカリが使われ3人がかりで行なった。秤の紐に1.5mほどの竿を通し2人で持ち上げ一人が重りを動かして計測するという作業であった。
秤の検査も昔から定期的に行われれた。
※古文書資料→秤御改員数書上帳
 筆者には、中型棒ばかりの記憶は、小型や大型に比べて少ないが、蚕の繭を図るときに使われていたのを見たことを憶えている。
 棒ばかりには、上緒と下緒(下写真参照)の二か所に持つ紐がありテコの原理で測れる重量の幅を広げることが出来た。→下図参照