卯年中村入用書き上帳    田辺重順家文書  用語の手引き
   ○明和
   明和九年辰三月   刈羽郡
              石黒村
 卯年中村入用書き上げ帳
  村高





郡中割り


廻状


郷蔵


庄屋給
  
  村高百二十一石一斗二升五合
 一 永六百三十二文九厘二毛
   これは郡中割り並びに郷蔵
   割り等かくの如し
 一 永一貫百十一文二十九厘一毛
   これは用水諸普請
   入用かくの如し
 一 永一貫五百七十三文二厘
   これは御廻状指送りかくの如し
 一 永一貫九百七十文二厘三毛
   これは郷蔵修復代並びに
   諸御用惣代雑用割り
   かくの如し
 一 永七百十三文二十九厘
   これは庄屋給かくの如し
   ○与頭


中使



 
 一 永五百文
  これは与頭給かくの如し
 一 永三百九文九勺二厘
  これは中夫給かくの如し
 一 永二百六十八文五勺九厘
  これは筆墨紙代かくの如し
 〆て七貫七十七文八分八厘六毛
 此の懸ケ高百二十一石一斗二升五合
 但し高十石に付き
  永五百十四文三分四厘五毛ずつ
 
   
  一ケ年諸入用書面
 の通り相違い御座なく候
             以上
  
   明和九年辰三月
           刈羽郡石黒村
               
              太次右衛門
              八兵衛
              太兵衛
              助九郎
              伴之助
              三之助
              善八
              文右衛門
              長吉
              九兵衛
 読み下し・用語の手引き文責 大橋寿一郎  
   
   
左は、上記文書に記載された各項目の金額を書き出して文末の〆額との確認をしていただいた表である。
些少の額の不一致はあるがおおむね近い額である。
筆者の経験でも項目が多くなると金額が一致しないことが何度かあった。また、合計金額の確認から数値を表した文字の読み方の誤りに気付くこともあり、解読のための方途にもなる。