ツルマサキ
暮らしとの関わり
 石黒ではよく見かける植物の一つである。とくに緑の少なくなる晩秋から早春まで特に目をひく。
 石黒では冬季の山で出会うと、つい近づいて見たくなる。 今年(2013)の早春にも城山西麓にある屋号「かんぼし」の畑の東側の沢向にあるツルマサキを訪れた。下部の幹は大人の腕ほどの太さであり、這い上られたコナラは大いに迷惑しているという様子であった(下写真)。
 秋に黄赤色の種子がツルウメモドキのように露出する姿は美しいといわれるが未だ出会っていない。
 ツルウメモドキの実は晩秋によく目にするがツルマサキの果実に出会わないのはどうしたことであろうか。
 思えば、花期に出会ったことも少ない。今年の秋には是非、果実に出会いたいものだ。
 昨日(2014.2.12)に石黒に小屋の除雪に行ったところ、上石黒で若葉によく見られるような柔らかな感じの明るい橙色の葉のツルマサキにであった。下写真

〔写真上・右上2005.11.25下石黒 右下2005.7.18落合〕


   残雪の中のツルマサキ 
右背景黒姫山と下石黒集落

写真2012.4.1下石黒城山麓

     ブナにからみ上がったツルマサキ

写真2005.11.16上石黒


        幼木の小形の葉

写真2009.12.8大野丸子山

         地面を這うツルマサキ

 写真2004.12.5上大野

              冬の紅葉

写真2014.2.12上石黒

解 説
ニシキギ科
 北海道から九州の山地に分布する常緑つる植物。
 茎は緑色でびっしりと気根を出して木や岩を這い登る(上写真)
 葉は対生し楕円形で長さ2〜7cm。表裏ともに毛はなく、質は厚く光沢があり縁には細かい鋸歯がある。
 花期は6〜7月。径約6mmほどの淡緑色の花を穂状に多数つける(上写真)ガク、花弁ともに4個で花弁の長さはガクの数倍ある。
 さく果は、鈍い四角形の扁平球で径7〜10mmで黄赤色の種子を露出する。
 名前の由来はつる性のマサキの意味。



        気根

写真2011.5.8居谷

      葉の表裏

写真2011.5.8居谷

     幼木の葉

写真2011.11/21寄合

  大木を上りつめた個体
写真2007.4.9 撮影場所不明