シロバナウツギ(シロバナタニウツギ) | |
暮らしとの関わり 石黒はタニウツギが多い所であるが、いまだ白花に出会ったことはないのみならず聞いたこともない。 今日(2014.5.14)町内の野山観察会に参加して市街地周辺の山でシロバナタニウツギに出会い驚いた。山道の上側の崖7〜8m上に、赤花と隣り合わせて開花していた。 最初、遠目にはサワフタギに見えたが花びらが大きいのでウノハナかとも思ったが時期が早すぎる。目をこらしてみると枝振りや昨年の果実の殻、花や葉の形からどうやらタニウツギのようだった。 急な崖とはいえ、いつもであれば何とか上って近づいて観察するところだが、膝の故障でそれもできない。 帰宅後、望遠レンズで撮った写真をみると、タニウツギに間違いないようだ 牧野植物図鑑には「この一変種にベニウツギがあり、花は紅色、花序はやや密であり・・」とあるが、白花についての記載はない。 WEB上では、北海道、本州の日本海側の里山から亜高山帯の雪崩れるような場所に分布し、正式にはシロバナウツギと呼ぶ、というデータが見られる。 タニウツギとの葉や花の細かな比較も今後試みたい。 早速、今日(2014.5.16)もう一度現地に行き、崖を上って、花と葉のタニウツギと比較してみた。花のつくりも葉も肉眼で見る限り相違点は見当たらないようだ。→参考画像 〔写真2014.5.14柏崎市〕 花期 写真2014.5.14柏崎市 タニウツギとの葉と花の比較画像 写真2014.5.16柏崎市 |
解 説 スイカズラ科 北海道の西部から東北、北陸、山陰と、日本海側のいわゆる多雪地帯に分布する落葉低木。下部は枝分かれして株立ちとなる。木の髄は大きく白色雪崩の起こる斜面に多く生える。薄紅から紅色のタニウツギは普通に見られるが本種は極めてまれである。 葉は対生、長さ4〜11p上面には粗毛がつき下面は白い毛が密生する。先は鋭くとがり縁には低い鋸歯がある。 花は漏斗状で若枝の先や葉の付け根に密集してつく。 花冠は紅色、長さ3〜3.5p。筒型で上部が広がり先端はこ5裂する。雄しべは5個、雌しべは1個(左下写真)、子房は無毛かやや粗い毛がある。 果実はさく果で種子を飛ばした後、開花前に脱落するが、開花時期まで枝に残る(写真左下)ものもある。 生命力旺盛で且つ種子による繁殖力も強い。しかし、手折ったものは水揚げが悪く生け花等には向かない。 名前は、白い花のウツギということになるが、ウツギは白花が普通であるから「シロバナタニウツギ」と呼ばれることが多い。 花のつくりの比較 写真2014.5.16柏崎市 幹の様子 写真2014.5.16柏崎市 |