シダレヤナギ(植栽)
暮らしとの関わり
 石黒では見かけないが、市街地では普通にみられる。とくに、市道64号線の市街地には街路樹として多くのしだれ柳が植えられている。
 このシダレヤナギは筆者が高校生のころに、在日韓国・朝鮮人の方々によって植えられたと聞いた記憶があるが、定かではないので確認してみたい。
 街路樹として最も有名なのは、東京銀座のシダレヤナギであろう。子どもの頃に村の青年団の演芸会で、堂々とした体格の女性が姿に似合わず澄んだ細い声で歌った「銀座の柳」を思い出した。今、調べてみると次のような歌詞である。
 
昔恋しい 銀座の柳
 仇な年増を 誰が知ろ
 ジャズで踊って リキュルで更けて
 明けりゃダンサーの 涙雨

 当時は、50戸もあった集落は、今では8戸、それも冬季には3戸という淋しい村と化した。演芸会の行われた秋祭りには境内に入りきれないほどの人々でにぎわった神社の維持管理も難しい時が確実に近づいている。

 写真2017.4.5 市内四谷


            葉の開き始めた様子
 
写真2017.4.15 市内四谷

                夏のシダレヤナギ

写真207.8.26四谷

             街路樹のシダレヤナギ
写真2017.4.20 四谷

解 説
ヤナギ科
 中国原産で奈良時代に渡来した落葉高木。日本各地で植栽されている。
 高さは10~17mで太い枝は上にのびるが先端の枝は細く長く垂れ下がる。
 樹皮は灰褐色で縦に割れ目が入る(上写真)。幼木や新枝には緑を帯びた褐色で滑らか。
 雌雄別株
 葉は葉柄があり互生し披針形で縁には浅い鋸歯があり、長さ8~17㎝。幅1~2㎝。裏面は白味を帯びる。
 花期は3~4月。葉の展開と共に開花する。尾状花序で雄花序よりやや小型。雄花には雄しべが2個ある。は楕円形で外面の基部に毛がある。
 果実ははさく果。5月に成熟して開裂する。種子には白い毛がある。



   芽吹き始まる(暖冬)

写真2019.3.18 四谷

       花期の枝
写真2017.4.20 四谷

        雄花
写真2017.4.20 四谷