クヌギ | ||
暮らしとの関わり クヌギは石黒では出会ったことがない。自生または植栽されたものもないのであろう。 葉は一見、クリに似ているが、表情に荒々しさが感じられる。樹皮は灰色で深い裂け目があり明らかにクリとは異なる。 柏崎市街地周辺では、しばしば出会うが、初めの頃には枝下が高いものが多く葉が観察出来ず、見慣れない白っぽくゴツゴツした幹から何か非常に珍しい樹のように思われた。 また、石黒で子どもの頃から親しんだコナラやミズナラのドングリと異なる大型の球形と鱗片に縁どられた穀斗が、今も筆者には新鮮に感じられる。 〔写真2014.6.2 5茨目〕 夏の頃 写真2014.6.25茨目 葉のつき方 写真2014.6.25茨目 不揃いの葉の基部 写真2014.6.25茨目 幼果 写真2014.8.1田塚
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解 説 ブナ科 本州の岩手・山形県以西、四国、九州の丘陵から山地にに自生または植栽されている落葉高木。 高さ17m、直径60pに達し、樹皮は灰褐色で深い裂け目がみられる。雌雄同株。 葉は互生し長楕円状の披針形で先端は尖る。縁には波上の鋸歯があり鋸歯の先端は針状となる。 葉の長さは5〜15p、幅は2〜4pほど。葉柄があり、葉脈は12〜16対。初めは軟毛が密生しているが後に脱落して平滑となる。 花期は4〜5月。葉の開きと同時に開花する。雄花は尾状で新枝の下部につき多数の小花をつけて垂れ下がる。 雌花の花穂は新枝の上部の葉のつけ根につき2〜3個の小花をもつ。雄花はガク片が深く5裂し数個の雄しべがある。雌花は総苞に包まれ3個の花柱がある。 果実は堅果でほぼ球形、径2〜2.5pほど。翌年の秋に成熟して褐色となる。穀斗には線形の鱗片がびっしりとつく。 材は建築材、家具材、薪材など。 名前の由来はクヌギは国木〔国を代表する木〕の意味であるといわれている。 葉緑素のない鋸歯の先端 写真2014.6.2 5茨目 幼果 写真2014.8.1田塚 堅果と穀斗 写真2013.10.3畔屋
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