アカイタヤ〔アカメイタヤ〕 | |
暮らしとの関わり アカイタヤは、石黒には多く見られる木である。 豪雪の春に残雪の中で芽吹くアカイタヤの姿はとくに美しい。 2005年の5月3日に板畑の嶽に上った。黒姫山に向かって東側のカラマツ林から中後集落跡へ向かう。カラマツ林を通り抜けると眼前に雄大な男山が現れた。そこから尾根づたいに1m余の残雪を踏みしめて新緑のブナ林を下りる。周りの残雪の中に点在するアカイタヤが目を引く。橙色の若葉が春の陽光を受けて輝くように美しい。 赤味かがった芽吹きを見せる樹は他にもあるが、アカイタは際だって鮮やかである。 アカイタヤは昔から石黒では、用材として床柱や炉縁、ハコモッコの橇部、スキーなどに使われた。 (写真上・右上2005.5.3板畑 右下2005.7.26板畑) 若葉のアカイタヤ 写真2005.5.3板畑嶽(やや大雪の春) 写真2009.4.30小岩峠(希なる小雪の春) 幹 写真2010.5.16下石黒 芽吹きの頃
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解 説 カイデ科 北海道〜本州の日本海側に分布。雌雄混株の落葉高木。高さ20m。 葉の径は6〜14pで、長い柄があって対生する。柄は無毛。若い葉は美しい赤味を帯びる。 葉の切れ込みは浅く先は針状にとがる(下写真)。葉裏が無毛。 花期は4〜5月。花は淡黄色で新枝の先の花穂につく。花弁は5個で長さ7〜8o。雄しべは8個で花盤のくぼみにつき両性花のものは短い。子房に毛はない。 果実(分果)には翼があり2個がほぼ平行につく。(エゾイタヤに比べて角度が狭い) 名前の由来は新芽が赤いことによる。 アカイタヤ若葉 写真2009.4.30小岩峠 夏期に希に見られる芽 写真2006.6.2大野 針状に尖る葉の先端 両翼の角度の狭い分果 写真2011.10.27下石黒 |