コクマルガラス | |||
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暮らしとの関わり 柏崎にやって来るミヤマガラスの目撃記録は総て田圃である。数10から300羽くらいの群れが、ここ数年、毎冬記録されている。しかし、その群れの中にコクマルガラスを見ることはなかった。毎冬、毎冬、今年も駄目だったと、残念感を毎春に感じていた。 そして、この冬(2020−2021)。1月10日頃からの雪は、当初の予報より長引き、さらに大雪となった。平地の田圃も1m以上積もり、車で農道を行き来することができなくなった。もっともその頃は、自宅前の除雪に追われ、車を使っての行動も大きく制限されてはいた。 少しでも雪の少ないところを探しての鳥見しかできなかった。そんな中で、このコクマルガラスを見つけた。正直、初めは小型の普通のカラスくらいにしか思っていなかったが、あまりにも小さい。そのため、寒かったが腰を据えて見ることにした。 ハシボソガラス、ハシブトガラス、そしてミヤマガラスなどの大きな黒いカラスを見慣れた眼には、本当に小さく感じた。ハト大と書かれている図鑑もあるが、その通りだと思った。黒い大きなカラスに近い大きさでなく、ハトに近い大きさである。大きさを比べることのできる写真も添付する。 このコクマルガラスは田圃のミヤマガラスの群の中にいたのではなく、全くの単独行動であった。また、この場所は田圃でもなかった。 近くにハシブトガラスやハシボソガラスもいたが、一緒に行動するというようなことはなかった。ハシボソガラスには、追われてもいた。この日、1日だけしか見ることはできなかった。翌日には、もういなかった。(長谷川) 写真 2021.1.16 柏崎市内 撮影 長谷川 イソヒヨドリとの大きさの比較 右手前が本種 ![]() 写真 2021.1.16 柏崎市内 撮影 長谷川 ![]() |
解 説 カラス科 日本には越冬のために主に九州、本州西部に飛来するが個体数は少ない。本種には全身が黒い暗色型と後頭部から胸に懸けて白い白色型と其の中間型で灰色模様の個体がみられる。本頁の個体は中間型である。(ちなみに朝鮮半島では白色型が多いとのこと) 全長33p、キジバトくらいの大きさで日本で見られるカラスではもっとも小型。(※ハシブトガラスが全長57p) 日本で見られるものは全身黒色で頸部から腹部に灰色がかった羽色の中間型が多い。嘴は細く短い。 森林や草原や水田などの農耕地などに生息する。ミヤマガラスの群れに混じっていることが多い。 食性は雑食で穀類、昆虫、時には鳥類の卵やヒナなどを襲うこともあるとのこと。 鳴き声は甲高く「キュン、キュン」と聞える。(筆者が録音資料で聞いたところでは) 餌を探すコクマルガラス−1 ![]() 餌を探すコクマルガラス−2 ![]() |