フクロウ 
 
暮らしとの関わり
  フクロウは昔から人に親しまれた鳥であるが、なかなか人の前に姿を現すことはない鳥でもある。
 フクロウの姿は、子どもの頃からはっきりと見る機会は何度もなかったように思う。
 筆者が定年退職後間もない頃(2004)に生家跡に山小屋造りをしていた時に、屋敷内のブナ林にフクロウが住み着いたことがあった。
 夕方、湯上りに庭に出ると頭の上で突然鳴かれると人の声のように聞こえ最初はびっくりとしたものである。しばらく住み着いていて毎夜のように鳴くので親しみが湧いた。
 昼間、観察するとブナの枝にとまっていたが、時々、カラスが寄ってきて挑発するような仕草をしたが、フクロウは「ズゥー、ズゥー」というような声を立てて場所を少し移動し挑発には乗らなかった。
 フクロウの鳴き声やキジバトの鳴き声は、美声とは言えないが山里に生まれ育った者には心の原風景の一つといってもよいであろう。
 ちなみに、今(2018)では、石黒で稀にしか聞くことのできない鳥の鳴き声となったようだ。
※フクロウの頁の作成は早くから望んでいたが、肝心の写真を撮る機会に恵まれなかった。幸い今日、サークル活動の知人が写真を提供下さり長年の願いが実現した。2018.3.30
(写真左上 撮影日不明 金子)



解 説
 フクロウ科
 主として標高1000m以下の針葉樹にすむが平野部の神社やお寺などの大木のある場所にも見られる。
 単独で生活するが繁殖期には雄雌が一緒になる。雄雌同色
 主に大木のうろに巣をつくるが神社などの軒下などや他の鳥類の古巣なども利用する。
 夜間だけ活動するが雛を育てるときには昼間でも餌をとって与える。
 食性は動物食で主に小型哺乳類であるが、その他鳥類、昆虫なども食べる。
 鳴き声は「五郎助奉公」「糊付け干せ」などという言葉に似ていることで昔から知られている。