ヤノネグサ | |
※ミゾソバとの葉の比較〔下写真〕 |
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暮らしとの関わり ヤノネグサは、石黒ではしばしば目にする程度に自生している植物のひとつである。 葉や花の形、そして繁り方などがよく似たアキノウナギツカミなどの仲間が数種あるので、近づいてよく見ないと区別がつかない。トゲは少ないようだ。 一昨日(2007.11.11)、秋晴れの中、寄合のブナ林にキノコ撮影に出かけた。作場が放棄され誰も通らなくなった山道が紅葉したヤノネグサの群生で埋め尽くされていた。 つい数年前(2002年)までは、今頃になるとこの道を耕運機が刈り取った稲をリヤカーに満載して走っていたのに。我が故郷のこの変わりようは一体どうしたということであろう。 〔写真2006.10.22寄合〕 夏の頃の様子 写真2013.7.5寄合 放棄田に繁茂する様子 写真2007.11.11大野 紅葉したヤノネグサ 写真2007.11.11大野 背景地名あかげ 写真2006.10.22寄合 根茎 写真2010.6.25 寄合 |
解 説 タデ科 日本全土に分布する一年草。 茎の下部は地に伏して、上部が斜上する。高さ20〜50p。茎には、短い逆とげがまばらに生えている。 葉は互生し柄があり、長楕円形で先端はとがり、矢の根、すなわち矢じりに似ている〔下写真〕。 サヤ状の托葉は長く先端は切り形となり縁に長い毛が生えている。〔上写真ミゾソバの葉と比較写真参照〕 花期は9〜10月。ミゾソバに似る花が枝先に集まってつく。花の柄には腺毛がある(下写真)。ガクは深く5裂し長さ2〜3oくらい。花弁はなく雄しべは8個でガクより短い。長卵形の子房の頂には花柱が3個ある。 そう果は、宿存ガクに包まれている 名前の由来は葉の形が矢じり(矢の根)に似ることによる。 葉裏とつるの先端部 写真2013.7.5寄合 矢じりに似た形の葉の基部 写真2007.11.11大野 花と腺毛 写真2007.11.11大野 長い托葉 写真2008.11.21下石黒 托葉の先の毛 写真2007.10.19大野 縦に列生する短い逆トゲ 写真2008.11.21下石黒 |