ヤブジラミ | |
暮らしとのかかわり ヤブジラミは、石黒にも自生していると思われるが、酷似種のオヤブジラミとの区別ができずに今日に至った。 だいたい筆者の世代は終戦前後(1945前後)シラミに悩まされれたせいか、その名前から親しみが持てない草でもあった。 終戦当時は、特に女の子は頭髪の中にたかるアタマジラミに悩まされていた。また、コロモジラミもたかり学校で肌シャツの検査を定期的にして、発見された場合は家に帰って煮沸殺虫するように言いつけられた。シャツの縫い代部に一列に並んでいるシラミの姿は今思い出してもぞっとするくらいである。(それに比べやはり当時悩まされたノミは、どこか愛嬌があり親しみさえ感じたものだった)その後、間もなくアメリカから殺虫剤DDTがもたらされ、シラミもノミも姿を消すことになった。→参考資料 今日(2014.7.1)、下藤井で出会った上載の個体はヤブジラミに、ほぼ間違いないと思われたのでページをアップロードした。その同定のポイントは下記の3点である。 @花が集まってついている。 A花が純白で紫色を帯びない。 B果実の柄が短い。 詳しい方の御指導をあおぎたい。 写真2014.7.1下藤井 花序 写真2014.7.1下藤井 葉の形 写真2014.7.1下藤井 葉裏の粗毛 写真2014.7.1下藤井 |
解 説 セリ科 日本全国の野原や道端に自生する越年草。 高さ30〜60pほどで茎は上部で直立して分枝し毛が密生する。 葉は互生し長さ5〜10p。根生葉には特に長い柄があり基部は鞘となり、1〜2回3出羽状複葉となる。小葉の羽片は細かく切れ込み両面に粗い短毛が生える。 花期は5〜7月。小枝の先に複散花序をつける。花弁は5個で不規則に曲がる〔下写真〕。雄しべは5個〔下写真〕で下位子房がある。 果実は卵状楕円形で先端が鉤状にまがった毛が密生し衣服等につきやすい。 名前の由来は衣服等につき易くそれをシラミにたとえ、やぶに多く見られることによる。 不規則にうねる花弁 写真2014.7.1下藤井 5個の雄しべ 写真2014.7.1下藤井 果実の鉤状のトゲ 写真2014.7.1下藤井 茎の毛 写真2016.6.1田塚 |