ヤブソテツ
暮らしとの関わり
 石黒では希に見かける。個体が少ないのは山地であるためであろうか。などと思っていたが、最近になって市街地周辺でも少ない植物であることが分かった。
 形が美しく印象に残る野草であり、家の周りに植えておく人もいるようだ。
 柏崎の海岸地帯に見られるオニヤブソテツに比べて優しい感じである。
 ところで、今まで撮影したものを比較するに、葉の艶、胞子嚢のつき方、包膜の色と形などに若干の違いがみられる。WEB上で調べてみると本種の仲間には、オニヤブソテツの他に数種あるようだが、1981年版の「柏崎の植物」には「ヤマヤブソテツ」の名前が見られる。今後留意して観察したい。

(写真2009.5.14 落合)


               若芽

写真2005.5.27 寄合

        
 葉のようす(※艶はほとんどない)

写真2005.10.7 落合

                葉の表裏
写真2013.12.26 平井

  葉縁は波状で先半分は鋸歯

写真2005.11.11下石黒

              幼苗

写真2012.10.4下石黒

            冬の様子
写真2015.12.20平井

         包膜の形と色(右と比較)
写真2015.12.20平井


解 説
オシダ科
 本州から九州に分布する常緑性多年草。低地の林の中の半日陰地になどに生える。常緑性。
 根茎は塊状で葉が集まって出る。
 葉の長さ30〜70pで柄基部には濃い褐色のりん片がつく(上写真)葉身部は細長く1回羽状に分かれ羽片は15〜20対でやや互生し表面にはほとんど艶はない。へりは全縁で先のほうには小さな鋸歯が少数ある〔左写真〕
 胞子嚢群は円形で羽片の裏側に散らばっている。〔上写真〕
 名前の由来は外形がソテツに似てヤブに生えることによる。



       新芽
写真2007.5.17 寄合

 葉の全体の様子(裏面)
写真2015.12.20平井

   胞子嚢のつきかた

写真2011.11.2 寄合

     初冬の様子

写真 2017.11.28下石黒