ウマノミツバ
暮らしとの関わり
 石黒では、しばしば林の縁などで見かけるが、今では、多くの人がミツバと混同して見ているのではなかろうか。近年、石黒でミツバは食材としてほとんど使われなくなってしまったからだ。
 とくに、若草のうちはミツバに草姿が似ているが、花期になると花や果実は明らかに異なるので見分けがつく。

〔写真2010.7.8上石黒〕


                 群生


写真2011.7.7下石黒

            全体の草姿

写真2010.7.8上石黒

        花と果実のかぎ状毛


写真2010.7.8上石黒

            ミツバ(左)との比較
    写真2010.7.17下石黒  


解 説
セリ科
 北海道から九州までの林地の日陰に生える多年草。根は太く短く(下写真)、茎は直立して分枝し高さ30〜50p。
 葉は3裂し両側の裂片はさらに2深裂する。色は濃い緑色で表面には皺(しわ)があり(左下写真)裏面は葉脈が隆起する(下写真)。縁には鋸歯がある。
 基部の葉に比べ茎の葉は柄が短い(上写真)。両方とも柄の基部はサヤとなり薄いひれがある(下写真)
 花期は7〜8月。茎上部で枝分かれをして小形の白い花をつける。
 花には両性花と雄花が混じる(左写真)。5個の花弁は内側に曲がる。雄しべは5本、下位の子房には粗い毛がある。
 果実は球形で粗いかぎ状の毛を密生する。
 名前の由来は食用になる三つ葉に似ているが食用にならないことによる。
     

 
鞘状でひれのある葉柄の基部
写真2011.6.22上石黒

    しわのある葉表

写真2010.7.8上石黒

  葉脈が隆起する葉裏

写真2010.7.8上石黒

      果実(未熟)
写真2010.7.8上石黒


    太く短い根

写真2011.9.16下上石黒