ミツバ
暮らしとの関わり
 石黒では、昔からミツバは自生していたが、大抵の家では、畑の脇などに植えておいてお浸しなどにして食べた。香りがよいばかりか歯触りもよく、酒の肴としても好まれた。 
 10歳の頃だろうか、ヤマ(作場)の畑の縁に生えているミツバを父の晩酌の肴にとて母に言いつけられて摘んだのがミツバとの初めての出会いであった。夕方のことであったか、ミツバの近くで咲いていた沢山のシャガ(方言名−馬菖蒲)の葉が夕陽を反射して光っていたことを憶えている。

(写真上2005.5.19下石黒 右上2005.7.1下石黒 右下2005.8.4下石黒 )


              
 ミツバの草姿

写真上2009.6.9上石黒

      ミツバの花

写真2005.8.4下石黒

             果実期

写真2010.7.17下石黒 (撮影早朝)
解 説
セリ科
 日本全土の山地の木陰に多く自生るす多年草。葉には芳香があり、しばしば野菜として栽培される。。
 草丈は30〜50pで枝別れする。
 葉は小葉3枚からなり互生する。根生葉は長い柄をもち上部の葉は柄が短くなる(左下写真)。葉柄の基部はサヤ状となる(左下写真)。小葉の縁には鋸歯があり、裏面に艶がある。(下写真)
 夏には茎を立てて5個の花弁をもった小さな白い花をつける。(左下写真)
 花弁5個、その先端部は内側に曲がり雄しべは5個、(左下写真)子房は下位。
 果実は上写真下のような長楕円形で二分果
 名前の由来は葉の枚数による。野菜としての栽培は江戸時代から始まったと伝えられる。



   ミツバの葉の表裏

写真上2009.6.9上石黒

   葉柄のサヤ状の基部

写真2009.6.9上石黒


        そう果

写真2011.9.14下石黒