ツルリンドウ | |||||
暮らしとの関わり ツルリンドウは雑木林に普通に見られる。 花も実も美しいが、どちらかといえば赤い実の方が人目をひく。とくに、晩秋の林の縁や林床でよく見かけるが、何度出会っても足が止まってしまう。 →参考画像 とくに、枯れ残った花をソックスのようにつけた液果は可愛らしい。〔右下写真〕 食べ物に不自由した太平洋戦争の頃の子ども(筆者の世代)は、この果実からナツグミを連想した。→子どもの暮らし 花も小さいがよく見るとなかなか上品である。つぼみを見るとリンドウ科であることが納得できる。 雪のように真っ白な果肉に包まれた3個の翼をもった種子も印象的である。 (写真撮影日 花・つぼみ2005.8.28 果実2005.11.25 下石黒) 若草 写真 2009.4.27 落合 開花期のツルリンドウ (写真2007.9.4 板畑 撮影者 政栄) 副裂片と花粉が出た花 2009.9.24下石黒 果実期−1 写真 2009.10.18 畔屋 果実期−2 写真 2009.10.28 畔屋 果実期−3 写真2008.12.1 吉井
2009.4.27上石黒 |
解 説 リンドウ科 日本全国の山地の林下に自生する多年草。 根茎は短く細く、走出枝を出して根は長い。 茎は紫色を帯び蔓状で地上をはい他のものに巻き付く。長さ40〜80pほど 葉は、狭卵形で先が長くとがり基部は心臓形ないし円形。長さ3〜7p、幅1.5〜4.5pで3本の葉脈が目立つ。無毛で5〜10oの柄がある。裏面は淡緑色で紫色を帯びることが多い。 花期は8〜10月。葉の脇につき長さ3pほど。ガクは短い筒状で5裂し裂片は狭く尖る。花冠は長さ25〜30o。筒状鐘形で5裂し、裂片の間に副裂片〔左下写真〕がある。 ガク筒は長さ6〜8oで5条の狭い翼がある。雄しべは5本、雌しべは1本。 果実は紅紫色の液果で楕円球形。頂には残存する花柱をつけ、残存する花冠から突き出た形でつく〔左上写真〕。長さ25〜30o。径8o。晩秋の林床で美しく目立つ。種子には膜質の翼が3個ある〔下写真〕。 名前の由来はつる性リンドウの意味。 つぼみの頃 写真2005.8.28下石黒 筒状のガク 2009.9.24下石黒 花粉が出た後に柱頭が2裂 2008.9.18大野 果実期のころ 2009.11.24下石黒 果実期−4 写真 2009.11.30 畔屋 果実と3個の翼をもつ種子 2009.11.30下石黒 果実のつくり 2009.11.24下石黒
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