チコリ | |
暮らしとの関わり 上の写真は市街地裏海岸で撮ったものである。かなり、防波堤裏の草地に広く見られる。 柏崎市近在の海岸では今のところ他には見かけない。栽培種が逃げ出して野生化したものであろうが、盗掘などを防ぎ自生を維持していきたいものである。 初めて出会った時には、澄み切った秋空のような花の色に魅せられた。 ドイツではチコリは「道で待ちわびる人」と呼ばれ、いつまで待っても帰って来ない恋人を想い道端で流した乙女の涙が落ちて姿を変えた草と伝えられているという。 キクザキイチゲの花にもチコリの花に似た色合いのものが見られるが、こちらも美しい女神が流した涙がこの花に変わったとギリシャ神話にあるという。 開花の頃の草姿や草丈はアキノノゲシによく似ている。ハーブについて詳しい高橋愛子さんの話によるとチコリはハーブとして用いられる植物でもあるとのこと。 写真2011.6.23 市内海岸 花のつき方と花弁の先の切れこみとシベの様子 (写真2011.6.23 市海岸) 幼苗 (写真2011.6.4 市街地裏海岸) 花期前の草姿 (写真2011.6.18 市海岸) 米山をバックに花期(6〜10月)の長いチコリ 写真2012.8.4 市海岸 |
解 説 キク科 江戸時代末に北アメリカから観賞用、食用として渡来した多年草の帰化植物。 根茎は直下して太く長い。 茎は直立し枝を分け高さ80〜150cmほど。 葉は根生しまたは茎に互生し茎を抱き耳状に突き出る(下写真)。葉の縁には不規則の鋸歯があり裂片の先端は針状に尖る。 花期は6〜10月。花枝の節々に淡い青色の花をつける。頭花の径は3〜4cm。舌状花は15〜20個ほど。花は、朝開いて昼には閉じる半日花。 ヨーロッパでは第二次世界大戦中はコーヒー豆の輸入が激減したためにこの根を炒って粉末にして代用したと伝えられる。 日本名をキクニガナ。 早朝開花前の花冠 写真2013.8.24裏海岸 根生葉 茎葉 写真2011.9.27 市海岸 茎の毛 写真2011.10.21 市海岸 茎上部に互生してつく葉 写真2011.6.18 市街地裏海岸 中空の茎 写真2011.6.23 市海岸 舌状花とシベ 写真2011.6.23 市街地裏海岸 直下する太く長い根 写真2011.6.23 市海岸 |