タカサゴユリ
生活とのかかわり
 先日、鯖石川の河口近くの土手を歩いていると、雑草の中にテッポウユリらしい花が目についた。
 雑草を掻き分けて近づいてみるとテッポウユリと異なり、花の外側に紫色の筋がある。オオウバユリにも基部にこのような色の短い筋があったように記憶しているが、明らかに別種である。茎の高さは30~50㎝ほどで花をつけている。鼻を近づけて確かめるに香はなかった。(室内に飾った花に鼻を近づけると仄かな品のある芳香があることを知る-2019.8.19)
 撮影して家に帰り、早速妻に見せると、自宅の裏にも沢山咲いている、との意外な反応であった。早速行って見ると、まさしく同じユリであった。生えている場所は隣の空き地との境に並べたブロックの隙間(北向きで日陰)で高さ30~50㎝ほどの茎に花をつけている。未だ花をつけない個体を含めると20本ほども見られる。家内の話で植えた覚えもないのに昨年あたりから次々と実生がみられ翌年は開花しているという。全農教の「帰化植物写真図鑑」には『
種子の発芽から6月で開花する」とある。
 牧野植物図鑑を調べると検索欄にタカサゴユリの名前は見当たらない。WEB上で調べると詳しい情報があった
 近年各地で野生化していること。外来種であり在来種との競合、ウィルス媒介、交雑、などの影響を受けるおそれがあるため、少なくとも外来種であることを周知してほしいとある。花が美しいためなかなか駆除されないで各地で繁茂している状態なのだ。
 ちなみに本種は連作障害を起すため一時的に繁茂しても4~5年で姿を消すといわれている。筆者の見る所ではヤマユリなども5~6年でその株は世代交代をするように思われる。
 今朝(2019.8.11)、気が付いたが自宅前の舗装道路の隙間にツボミをつけたタカサゴユリがはえている。自宅裏の個体の種子が風により飛ばされてきて実生となったものに違いない。
 今日(2022.4.9)、自宅裏の空き地でタカサゴユリの幼苗に出会った。集中して生えているところから、秋に倒れた茎の果実から発芽したものであろう。
(右下写真)
 今日(2019.9.6)、石黒で、朝の涼しいうちに畑仕事を3時間ばかりして帰る途中、集落内の金子さんの別荘の
庭先で豪華な花をつけたタカサゴユリに出会った。花を数えて見ると10個ほどある。見事ではあるが美しさより逞しさが前に出てついオオウバユリを連想してしまった。
 ところで、我が家では8月15日の旧盆の墓参りの花束に1~2本加える事にしている。花がやや下向き過ぎるが墓では飾る位置が高いので結構見栄えがする。
 ちなみに、本種は私の経験では移植は極端に嫌うようだ。

写真2018.8.20松美町


         紫色を帯びた長い花冠
  写真2018.8.20松美町

             花  期
 写真 2022.8.15 松美町

           花を分解してみる

写真 2018.8.21 松美町

               実生
写真2018.8.20松美町

     自然に生えて増えたタカサゴユリ

 
写真 2019.8.21松美町

             大きな花序
写真 2019.9.6下石黒 金子さん宅庭



解 説
ユリ科
 帰化植物。台湾原産で19世紀に渡来、 観賞用、切り花として栽培される。地下に黄色味がかったユリ根状の鱗茎をもつ。
 高さは1,5mにもなり、葉は幅1㎝、長さ15㎝ほどの線形
 花期は8月頃。ラッパ状の花で花弁は6枚、花の外側は薄紫かがっているが内側は白い。筆者のこれまでの観察では花弁の外側の薄紫の濃淡には個体差がありほとんど出色の見られないものもある。
 花の大きさは長さ約15㎝、直径13㎝ほどになる。雄しべは6個。ユリ特有の芳香はない。(室内に飾った花に鼻を近づけると仄かな品のある芳香があることを知る-2019.8.19)
 花は種子の発芽から1年で花をつける。
 種子は、1つの子房の中に約500個ほどできる。散布は風に乗って飛ぶことのできる構造となっている。
 現在ではテッポウユリとの雑種もみられるという。
 名前の由来は沖縄の方言で台湾を表す言葉「タカサング」に由来すると言われる。
別名「タイワンユリ」の表記も見られる。



     前面から見た花

 写真 2018.8.21松美町

        子房
写真2018.8.20松美町

      葉のつき方
写真2018.8.20松美町

 自宅前舗装道路の個体
写真2019.8.11松美町
写真2019.8.21松美町

花冠の長さほどの茎でも開花
写真2022.8.15松美町

    果実-20190806
 写真 2019.9.6松美町 

   発芽時から幼苗の様子


写真2022.4.9.松美町

     種子画像 
準備中