シロネ
暮らしとの関わり
 初めて見たときに、ヒメシロネだと思ったが、少し違うような気がした。
 よく観察してみると、節が黒褐色であること、葉の幅が広いこと、上部が枝分かれしていないことなどからシロネと同定した。
 撮影の場所はヒメシロネを取った場所から200mほど寄合川にそって中之坪集落方面に寄った放棄田の中である。
 シロネはヒメシロネ同様あまりにも花が小さいため目立たない植物である。
 シロネもヒメシロネも石黒では希にしか見られない貴重植物だ。
 柏崎の裏海岸では防波堤裏周辺にアシ(ヨシ)などと混じり小群生が見られる。→参考画像
※海岸の個体は出会った時に、観察するに茎も太く、葉の幅も広く、節の部分が黒褐色で高さも1mを超えていたのでシロネと同定した。しかし、後日茎の上部で両葉腋から分枝しているものが見られた。シロネはヒメシロネとの区別点に分枝しないとされているので、今年は再観察したい。また、本頁をご覧くださっている詳しい方がおられたら指導願いたい。

上写真2007.9.26寄合


              幼  苗

写真2007.5.6寄合

          海岸に見られるシロネ

写真2012.7.5裏海岸

               花

写真200.9.25寄合

            葉の粗い鋸歯

写真200.9.25寄合

      白い根−名前の由来

 
写真2007.9.26寄合     
            



解 説
シソ科
 北海道から九州の池や沼などの水辺に生える多年草
 地下茎は太く白色である。(左下写真)
 茎は四角形(上写真)で直立して高さ1mくらいで枝分かれしない。節の部分が黒褐色(上写真)
 葉は対生し密につき柄はなくあってもごく短い。葉の長さ6〜13p、幅1.5〜4p。毛はなく表面はやや光沢がある。縁には粗い鋸歯がある〔左下写真〕
 花期は8〜10月。葉の脇に小さな白い花をいくつもつける。ガクの長さは4〜5o。中ほどまで5裂し裂片の先は鋭くとがる。(下写真)
 花の長さは5o、短い筒形で上唇は2裂し下唇は3裂する。雄しべは2本〔左写真〕で個体により花柱が雄しべより長いものもあれば短いものもある。
 果実(分果)は長さ2oで幅の広いくさび形。
 名前の由来は地下茎が白いことによる。



     葉の脈上の毛
写真2007.9.26寄合

     葉裏の腺点

写真2007.9.26寄合

   先の鋭くとがったガク

写真2007.9.26寄合

      四角柱の茎
写真2012.7.5裏海岸

  海岸の個体の根の様子
写真2012.7.5裏海岸