オトコエシ
暮らしとの関わり
 オトコエシは、石黒では道端や草藪に普通に見られる。オトコ(男)エシの名に恥じず堂々とした草姿である。→参考写真
 花の時期には沢山のヒョウモンチョウが蜜を吸いに集まる。〔下写真〕 オミナエシに比べ地味であるがオトコエシの白い花もそれなりに美しい。
 上の写真は花坂新田の水路脇で撮ったものである。
 しばしば、果実に虫えいが見られる。沢山の虫えいができた個体に出会うと、あたかもそれが果実のように見える。
 昔、飢饉の時には若葉を食用にしたと伝えられる。

(写真上・右下2005.8.25板畑 右上2005.6.12下石黒)


        夏のオトコエシ

 写真2005.7.5居谷


  
ヒョウモンチョウの集まったオトコエシの花


写真2006.9.15上石黒

                小群生

写真 2019.9.19 下石黒

            オトコエシのつる枝

写真2006.6.1落合

   初冬に残っている根生葉

写真2004.12.7寄合

        虫えい−オトコエシミフクレフシ
写真2013.10.13下石黒


解 説
オミナエシ科
 北海道から九州まで分布し、日当たりの良い山地に生える多年草
 茎は直立して高さ60〜100p。茎は毛が多く中空(下写真)。根本から長いつる枝を伸ばしてその先に新株ができる。〔左写真〕
 葉は対生し、羽状に深裂するか鈍い鋸歯があり、先端の裂片が最も大きい。(上写真)。 
 花期は8〜10月。花茎は枝分かれを繰り返し先端に小さな花をたくさん付ける。花は5裂し径4oで筒部は短い。雄しべ4本、雌しべ1本。
 果実は卵形で長さ3o。花が終わると包葉が大きくなり、うちわ状のとなる。
 花にはオミナエシほどではないが同様の悪臭がある。
 果実には上右下写真のような虫えいがしばしば見られる。
 種子は団扇の形の翼をもつ(下写真)
 名前の由来はオミナエシに比べ草全体が大きいことによる。

 

        幼苗
写真2005.5.9下石黒

     ススキと共に

 写真 2019.9.19 下石黒

     オトコエシの花

写真2005.9.9大野

      中空の茎

写真2009.6.4下石黒

  5裂し筒部の短い花

写真2006.9.15上石黒

          種子

写真2009.11.6落合

        虫えい
写真2008.10.20上石黒