オオマツヨイグサ
暮らしとの関わり
 石黒では、オオマツヨイグサは、家の周りで育てられたものは見かけるが、山地で見かけることは希である。
 山道ぞいに見られるのは、ほとんどアレチマツヨイグサである。花が咲かないと両者の見分けはつきにくいが、筆者の経験では、アレチマツヨイグサは茎や葉脈が赤味を帯びているものが多いように思われる。
 20年ほど前(1985)、夏の夕暮れ、村の道端でオオマツヨイグサの開花の様子を観察したことがある。じっと見ていると花弁を包んでいたガクが除々に開き、
花の開く瞬間
巻かれていた花びらがある程度ほぐれると、一気にポンと音を立てるかの如く開く。次々と花が開く様を時のたつのも忘れて見ていると、夕闇の中どこからともなくスズメガが羽音を立てて寄ってくる。ふと空を見上げると中天に明るい半月がかかっていた。
 今でも鮮明に思い出すことのできる花の記憶の一つである。

〔2005.8.10上・右上 上石黒 右下2004.12.1下石黒 〕


   家のまわりに見られるオオマツヨイグサ

写真2010.7.21 下石黒

      オオマツヨイグサの花


写真2007.9.19 上石黒入山

  花期前のオオマツヨイグサ

写真2009.5.14 寄合

               花のつくり

写真2007.9.19 下石黒
解 説
 アカバナ科
 北海道から九州に自生する二年草の帰化植物(1850年頃渡来したといわれる)。河原や道ばたに多く見られる。
 根は白色で直根。茎は直立して50〜150pで枝分かれ毛がある。
 葉は互生し縁に低い鋸歯がある。根生葉は地面に平らに開く。
 夏期は7〜9月。花は花柄がなく(花柄に見える部分は子房の先で花の一部→下写真)直径7pほどで、4弁の黄色い花を夕方開き朝にはしぼむ。
 花の下には緑色の包葉がある。4個のガク片は2個ずつ合わさっているが開花の時には外側に曲がる。花弁は4個で先端は凹む。雄しべは8本、花柱は4本に分かれている。下位子房は細かい毛におおわれている(下写真)
 受粉は夜行性のスズメガ等による。
 さく果は、円柱形で4裂して黒く細かい種をまき散らす。種子は角張っている。
 種子は春に発芽しロゼット状で(写真右下)で一冬越して翌年の夏に花を付ける。
 名前の由来は大きなマツヨイグサの意味。



2個ずつ合着する4個のガク



     おしべと花柱

写真2007.9.19 下石黒

   子房の位置と細毛


写真2007.9.19 下石黒