オオクサキビ | |
暮らしとの関わり オオクサキビは石黒では普通に見られる。秋、出穂のころの姿は驚くほど大きい。 まさに名前のようにキビを連想するほどである。 上の写真のように田の畔や畑などにも生えて大きく成長するため現在でも害草となっている。 筆者が参考にしている原色日本雑草図鑑第3版(1978)には掲載されていないことから比較的新しい帰化植物であろう。 牛馬が好んで食べそうな草であるが調べてみるが牧草として移入されたわけでもないようだ。牧草として改良種を作ることは出来ないだろうか、などと素人でも考えたくなるような草である。 似ているヌカギビとは異なり、右下の写真のように出始めの穂は垂れ下がらない(上写真は朝露のため若干垂れ下がっているが・・・) ケイヌビエと混生していて穂の出るまではよく見ないと区別できないが、穂が出ると一目瞭然である。出穂の時期はケイヌビエよりやや遅れる。(下写真) 写真上・右上2007.9.17上石黒 右下2005.10.6下石黒 群生 写真上・右上2007.9.17落合 葉の中央脈と茎の様子 写真2007.9.1上石黒 写真2009.9.6上石黒 ケイヌビエとオオクサキビの比較 写真2015.9.5藤井 |
解 説 イネ科 日本各地の道端の草地や空き地に見られる北アメリカ原産の一年草。1970年代初めに渡来したとされる帰化植物。 根冠は白色を帯び長く横に広がる。 茎は太く分岐して(下写真)斜上し高さ40〜100pとなる。 葉は長い線形で長さ20〜50p、幅1〜2p。上面中央の葉脈は白く目立つ。葉舌には列状の毛がある〔左写真〕。 花期は9〜10月。茎の先に広がるように花穂を出し後に開く。 花穂の長さ、幅ともに20〜30pで下の部分は鞘に入ったまま(左上写真)。花穂は細い枝を伸ばしその枝に小穂をつける。小穂は長さは2〜3o。 クサキビに似るがそれより茎が太く葉が大きいため区別された。 名前の由来は大型のハナクサキビの意味。 垂れ下がらない若い穂 写真2006.9.1下石黒 分岐する茎 写真2010.9.10下石黒 根冠(引き抜いたため切れた根あり) 写真2010.9.10下石黒 |