オオイワカガミ | |
暮らしとの関わり ブナ林の多い石黒には、オオイワカガミが多く見られる。大抵はブナ林の中のユキツバキなどの低木の根元に群生している。時にはかなり大きな群生に出会う。→写真 花は鮮やかな桃色で(下の写真のように色の薄いものもある)、華やかさの中に気品をもった一度見たら忘れられない花である。常緑であるため雪消えとともにその美しい葉も目を引く。 子どもの頃、何度か庭への移植を試みたが一度も成功しなかった。よほど移植を嫌うとみえる。 秋になると下の写真のように赤く紅葉するものもある。 先日(2007.11.8)、大野集落で、晩秋に返り咲きしたオオイワカガミの美しさに目を奪われた。→参考画像 オオイワカガミの葉が赤くなるのは、春にイタドリが赤くなるのと同様強い日光によって葉緑体が壊れることを防ぐためらしい。→参考資料 ブナ林を歩いていると前方に艶やかな葉が、木洩れ陽を反射して輝いてオオイワカガミであることが一目瞭然という場面によく出会う。→参考画像 (写真上・右上2005.5.30寄合 右下2005.9.30下石黒) 花色の薄いオオイワカガミ 撮影2006.5.10大野 冬の紅葉 撮影2009.12.8大野丸小山 まだらの紅葉 撮影2005.10.25上石黒 花のつくり 撮影2009.4.27下石黒 |
解 説 イワウメ科 北海道南部から本州中部の日本海側山地の落葉樹林の林床に多い常緑の多年草。 茎は地面に接して横に這い枝分かれする(下写真)。 葉には長い柄があって根から群がって出る。葉の縁には鋭い鋸歯があり皮質で表面に光沢がある。〔下写真〕 春、花(径1pほど)を葉の間から10〜25pの花茎を立ち上げ先に数個〜十数個ほどかためてつける。花冠の基部は筒状となり径1.5〜2p。花弁の縁は細かく裂け、雄しべは5個と仮雄しべ5個がある(左下写真)。 花色はピンクで濃さは変化に富む。 果実はさく果となり球形で3〜4.5o。(上右下写真・下写真) 名前の由来は岩場に生えることと葉の光沢を鏡にたとえその大型種であることによる。(下写真) 葉の光沢 撮影2007.9.4下石黒 葉の鋭い鋸歯 撮影2006.5.10大野 茎と根の様子 撮影2009.5.4下石黒 さく果と種子 撮影2009.11.6大野 花期直後 撮影2009.516大野 |