ナツノハナワラビ
暮らしとの関わり
 石黒では、フユノハナワラビに比べ、ナツノハナワラビは見かけることが少ないようだ。
 葉の生育期が夏のため、周囲の草でおおわれ目立たないせいもあるが個体数も少ないものと思われる。
 また、盆栽としてフユノハナワラビのように珍重されないことも人の目を引かない一因であろう。
 似た種に「ナガホノナツノハナワラビ」があり、本サイトではこれまで両種の画像が混在していたものをナツノハナワラビとしていたが本日〔2013.3.4〕修正した。

〔写真2006.6.3下石黒 撮影者政栄


             草姿 


写真2011.8.7落合 政栄

            
栄養葉と胞子葉
写真2011.8.7落合 政栄
解 説
ハナヤスリ科
 山地の、やや陰湿な林の中に生える多年草。北海道から九州北部まで自生。やや軟らかく、まばらに軟毛がある。
 根茎はやや細く地中を直立、または斜上して太い肉質の根を出す。
 茎の基部に長さ2〜3pの褐色の鱗片を生じる(下写真)
 葉は3出複葉で生育期は4〜9月で、冬は枯れる。
 葉は根茎の先端から出て鮮やかな緑色で長い柄がある。高さ40〜70cm。葉柄の上部で二又となり栄養葉〔左写真・上写真上〕胞子葉に分かれる。栄養葉は無柄〔左写真・上写真下〕で薄くて柔らかな草質。
 名前の由来は夏季(5〜6月)に胞子葉を出すことによる。



     胞子葉拡大
写真2011.8.7落合 政栄

    茎基部の鱗片

写真2011.8.7落合 政栄