ナガホノナツノハナワラビ | |||||||||
暮らしとのかかわり 全国的に希少種であるといわれるナガホノナツノハナワラビが石黒に自生することはうれしいことである。 今迄はナツノハナワラビと区別しないで両者の写真が混在した記載となっていたが、更新のための見直をしたところ、別種であることが分かった。 同定にほぼ間違いはないと思うが詳しい方の御指導を乞いたい。 本種の生長期は夏季で、他の草が枯れる冬季に生長するフユノハナワラビとは異なり、他の草の生長期と重なるために見分けることが容易ではない。 牧野図鑑によると若芽は食用となるとあるが、ナツノハナワラビやフユノハナワラビにはこの記述は見られない。 写真2007.10.1 寄合 政栄 ナツノハナワラビとの比較
草薮のなかのナガホノナツノハナワラビ 写真2007.10.1 寄合 政栄 |
解 説 ハナワラビ科 北海道から九州にかけて分布。比較的に希少種で、山地の林床に生える夏緑性の多年草。 生育の良いものは高さ80cmにも達する。 葉は5〜10月に生育して冬季は枯れる。胞子は8〜9月頃に熟す。 ナツノハナワラビに似て質の柔らかな栄養葉であるが、2〜3回羽状深裂で切れ込みが少ない。 小羽片は柄がなく裂片は広楕円形、円頭で浅い鋸歯がある。羽軸には明瞭な翼が見られる。 胞子葉は2回羽状だが各羽片が密生するため直立する線状円柱形に見える。このため「長穂のナツノハナワラビ」の名がつけられた 。 根茎は地中に直立ないし斜上し肉質の太い根をまばらに分枝する。 胞子嚢 写真2007.10.1 寄合 政栄 全体の姿 写真2007.10.1 寄合 政栄 |