メナモミ
暮らしとの関わり
 石黒では林沿いの山道などでよく見かける植物である。
 昔は人通りの絶えなかった山道も今では人通りもなく、知らない間にメナモミが陣取ってしまった道が多い。
 飼いウサギの餌にもならないメナモミは、昔の子供に取っては役立たずの草であった。
 石黒では、メナモミによく似たコメナモミもよく見かけるがメナモミに比べて小型で全体に毛が少ないことで区別できる。(右下写真)
 ちなみに、オナモミやオオナモミは石黒には自生しないが柏崎市街地には普通に見られる。

写真2005.9.2下上石黒 


       過疎化で人通りの絶えた山道に繁茂したミナモミ
写真2007.1.7下石黒

      メナモミの葉 鋸歯と3脈

               写真2007.10.6下石黒
解 説
キク科
 北海道から九州の山野の道端などに普通に見られる多年草
 全体に毛が密生している。茎の高さ60〜120p。
 葉は対生し卵形で縁にあらい鋸歯がある。
 花期は9〜10月。茎上部が枝分かれし多数の花をつける。(花は複雑なつくりで、まわりに緑色のヘラ状の総包外片と内側に総包内片がありどちらも粘液を出す腺毛が密生して動物などにつく。その内側に雌花の舌状花があり中央には両性花があるという仕組みである→上右下写真)。
 花の径は1p程であるがヘラ状の総包片を含めると3pほどある。
 名前の由来はオ(雄)ナモミに対して外見が優しいことによる。



   メナモミの茎と葉の毛

写真2005.9.29下石黒

 コメナモミの毛(比較画像)
写真2007.10.6下石黒