イヌタデ | |
暮らしとの関わり イヌタデはオオイヌタデに比べて、花の紅色が濃く葉穂も立っているので群生していると美しく、人目をひく。 また、イヌタデは、花期の終わりにも見苦しくならない珍しい野草だと思う。「イヌタデ」という名前の由来は辛みがなく食用として役立たないことによるものだが、どうも似つかわしくない名前に思うのは筆者だけであろうか。 筆者の子どもの頃には、女の子はミゾソバやイヌタデの花を取ってご飯や赤飯に見立てて遊んだ。 ちなみに新石器時代には実際に、これらの植物の種子を食用にしたといわれている。 今日(2014.9.28)市内周辺で放棄田に発生したイヌタデの大群生に出会った。→参考画像 (写真上2004.10.7落合) イヌタデの紅葉 撮影2007.11.11大野 イヌタデの群生 撮影2006.10.14大野 撮影2007.10.18上石黒 海辺のイヌタデ 撮影2012.10.8笠島 |
解 説 タデ科 日本全土の各地に自生する一年草。 茎は直立または斜めに伸び、しばしば枝分かれして高さ20〜40pとなる。多少赤味を帯びる。 葉は互生し細く長く両端がとがる。葉の縁や下面の脈状に毛がある〔下写真〕。 また、葉の付け根にある托葉には上写真のように長い毛がある。(オオイヌタデには毛はないことで区別できる)長さ3〜8p、幅1〜1.5p。 花期は、6〜10月で茎の先に長さ1〜5pほどの穂状の花をつける。花の色は、紅紫色で希に白色のものもある。 ガク片は5個で深裂し長さ1.5oほど〔上写真〕。花弁はない。雄しべは普通8個も花柱は3個。 そう果は3稜形で褐色。(下写真) 名前の由来は、葉に辛味がなく役立たないことによる。 3稜のあるそう果 写真2007.11.11下石黒 葉裏の脈状の毛 写真2009.10.6下石黒 互生する葉 写真2009.10.6下石黒 花と種子 写真2009.10.12下石黒 |