オオイヌタデ
暮らしとの関わり
 石黒ではお盆を過ぎる頃からオオイヌタデの姿が目立つようになる。
 大形で群生するため昔から農家では嫌われ、見かけると抜かずにはいられない草であった。だが花が咲いてみると引き抜くには惜しいほど美しいものもある。
 花の色は淡紅色や灰白色(花穂色)のものに出会う。→参考画像
 下の写真は元屋敷(地名−大野集落付近)で撮った。紅い花がセイタカアワダチソウの黄色い花と調和してよく映えていた。時には明るい灰白色の花にも出会う。(下写真)

〔写真上2005.10.4寄合 右2006.9.4大野〕

     
秋のオオイヌタデの花

写真2007.10.17 大野
              白花

写真2009.9.14落合

             若草の姿

写真2009.7.6 大野
      
            花拡大

写真2006.9.4大野

   花被の外側2片に見られる脈 

写真2006.9.4大野

                小群生

 写真 2018.9.12 春日町


解 説
タデ科
 道端や畑の周りに普通に見られる一年草イヌタデに似ているが5倍ほどの大きさである。
 高さ1mを越えるこえるものもある。茎は直立して枝分かれし紅色を帯びる(下写真)
 葉は互生し長楕円形で先がとがり、葉の長さは10〜20p、幅2〜5pで明瞭な側脈があり縁には剛毛があり、腺点もある(下写真)。サヤ状の托葉は膜質で縁に毛はない。(上写真)
 夏から秋にかけて長さ3〜5pの花穂を垂れ淡紅色や灰白色の花を密につける。ガクは長さ2〜3oほどで深く4裂し明瞭な脈がある(左下写真)。花弁はない。雄しべ6個,子房は細小でほぼ球形、花柱は2個ある。
 そう果は宿存ガクに包まれ平たい円形で長さ2oほど。
 名前の由来はイヌタデに似て大形であることによる。



     葉の表裏

写真2009.9.14落合

   枝分かれする紅い茎

写真2007.10.17 大野

   基部からの枝分かれ
 写真 2018.9.12 春日町

     葉の縁の剛毛

写真2007.10.17 大野

     そう果と種子

写真2009.9.30 落合

       腺点
写真2009.9.14 上石黒