ヒメガマ
暮らしとの関わり
 ヒメガマは石黒では、他のガマに比べて少ないようだ。
 昔から、ヒメガマは葉が硬いため織物細工には適さないといわれたと聞くが、すらりとした姿はなかなか美しい。
 本サイトの記述では、以前、ガマとコガマは区別しないで取り扱ったが、花粉を観察することができ、ようやく区別して掲載した。
 本種、ヒメガマは雄花穂と雌花穂の間が空いていることで他と区別できるが、花粉は、コガマと同じく1個ずつでガマのように4個が合着していないが未だ観察していない。今年はぜひ確かめてみたい。
 
〔写真2007.7.31大野〕


          ヒメガマの小群生

写真2006.7.28 上石黒 高床

        ヒメガマ(上)とガマ(下)

写真2007.7.17居谷
             ガマとの混生

写真2007.7.21寄合

解 説
イグサ科
 日本全国の水辺に広く分布する多年草
 根茎は地中を長く横に広がり白いヒゲ根がある。
 茎は直立して緑色で堅い円柱形〔上写真〕
 葉は線形で長さ80〜130p、幅6〜12oほどでガマに比べて細い。
 花期は7〜8月。直立した花穂を出す。包葉が2〜3個あるが早く落ちる。花穂は細長い円柱形で無数の細かい花からなり雌花穂は緑褐色で下部にあり雄花穂は上部にある。その間に花のつかない軸があるのがヒメガマの特徴〔上写真〕
 花は細かく花披はなく雌雄花ともに下部に白毛がある。雄花には3個のヤク〔葯〕があり黄色い花粉を出す。雌花には小包があり無柄、子房の先の花柱は線形の柱頭に終わる。→拡大画像準備中
 果穂は花穂同様、細長い円柱形で赤褐色、径15oほどの太さがある。
 名前の由来は葉が細く草姿がやさしいことによる。



      ガマの種子

写真2004.10.30 大野

 茎・葉の比較(左−ヒメガマ)


写真2007.7.21寄合