コガマ

暮らしとの関わり
 もともと、石黒ではガマは多く見られない植物である。今までにヒメガマは確認済みだが、コガマはそれらしきものには出会いながら花粉を顕微鏡で見ることがかなわず同定できないでいた。しかし、今年の春に簡易顕微鏡を購入して花粉から同定することができた。今後、石黒にコガマが分布しているかどうか確認したい。
本頁の写真はすべて市街地周辺のものである。

写真2012.7.18田塚  右上の下写真2012.7.17


       包葉に包まれた花穂の生長の様子
写真2012.7.21田塚

      ガマ〔葉の幅から同定〕との混生

写真2012.7.21田塚

               花期


写真2014.7.20日吉町


  ガマとの雌雄の穂の間隔の比較

写真2012.7.21田塚



解 説
ガマ科
 本州、四国、九州の川や池や沼、休耕田にははえる多年草
 ガマよりは小形で高さは1〜1.5m。
 根茎は地中に横たわり太くて白色でヒゲ根がある。
 茎は直立して円柱形で緑色。
 葉はガマよりは長い線形でガマよりは幅が狭く1pほど。葉の下部は長い鞘となって茎を包む。
 花期は6〜7月。花穂は早落性が2〜3片ある〔下写真〕花序は茎の先端に直立してつき雄花穂は上部に雌花穂はその下に相接してつく。この点はヒメガマとは異なりガマと同様である。小形の花が無数にあり基部に白毛があるのみで花被はない。
 雄花はガマと同様黄色であるが花粉はガマのように4個が合着することなく1個ずつばらばらであることが区別のポイントととなる〔上写真〕
 雌花は小包がなく子房に柄があり花柱の柱頭はヘラ状被針形で柄の基部に生える白毛と同じほどの長さ(下写真)
 名前の由来は全体が小形であることによる。


 包に包まれた若い花穂

写真2012.7.21田塚

  雌しべ(へら状の柱頭)
撮影2012.7.23  採取地−茨目